「慢心があったわけではないが、少し余裕を持ち過ぎていた」(渡部)
しかし、最終的に歓喜に沸き上がったのはホームチームだった。後半アディショナルタイムに入ろうかという89分、途中投入された清水慎太郎のピンポイントアーリークロスが、左CBの渡部と左SBの間にポジションを取った江坂によってゴールマウスに流し込まれた。
その瞬間、茫然と立ち尽くした渡部は「DFの枚数は揃っていた。清水選手にはふたり(大岩がコースを切って、三田がフォローに入った)が寄せていて、江坂選手にもふたり(渡部と菅井直樹)がついていた」と失点の場面を回想する。さらに言葉を紡いだ。
「正直、ゴールシーンだけを切り取れば『仕方ない、相手が上手かった』気もする。クロスはドンピシャで、シュートもワンタッチでコントロールされていた。ただ、それ以前が問題だったとも思う。僕たちがいかに集中力を研ぎ澄ませてプレーできたか、ということ。
相手が嫌がることをやる。数的有利になってからそれに徹することができなかった。決して慢心があったわけではないが、少し余裕を持ち過ぎていたとは感じている。確かにこぼれ球は大宮に有利なところに転がったが、メンタル面で緩みがあったかもしれない」
10人となった相手を攻めあぐねているうちに、ロング、ショートに限らずカウンターを食らって失点するという試合はいくつも存在する。「ショートカウンターを狙っているのは途中から分かっていた」仙台がその餌食となったとしても、騒ぎ立てることではないかもしれない。
SBが高いポジションを取っていたことも、責められないだろう。むしろ渡邉監督は「トドメを刺すためであって、勇気を持って上がったことを評価したい。チャンスをひとつでも仕留められていれば勝点3を取れていたかもしれないが、それは勝負の綾ですから」としている。
となれば、やはり問題点は1-1で残り時間が15分を切っているにも関わらず、「余裕を持ってしまった」ことになる。リード時ならば、まだ理解できる。だが、なぜ数的有利を不利にするような油断をしてしまったのか。選手一人ひとりが突き詰める必要がある。
その瞬間、茫然と立ち尽くした渡部は「DFの枚数は揃っていた。清水選手にはふたり(大岩がコースを切って、三田がフォローに入った)が寄せていて、江坂選手にもふたり(渡部と菅井直樹)がついていた」と失点の場面を回想する。さらに言葉を紡いだ。
「正直、ゴールシーンだけを切り取れば『仕方ない、相手が上手かった』気もする。クロスはドンピシャで、シュートもワンタッチでコントロールされていた。ただ、それ以前が問題だったとも思う。僕たちがいかに集中力を研ぎ澄ませてプレーできたか、ということ。
相手が嫌がることをやる。数的有利になってからそれに徹することができなかった。決して慢心があったわけではないが、少し余裕を持ち過ぎていたとは感じている。確かにこぼれ球は大宮に有利なところに転がったが、メンタル面で緩みがあったかもしれない」
10人となった相手を攻めあぐねているうちに、ロング、ショートに限らずカウンターを食らって失点するという試合はいくつも存在する。「ショートカウンターを狙っているのは途中から分かっていた」仙台がその餌食となったとしても、騒ぎ立てることではないかもしれない。
SBが高いポジションを取っていたことも、責められないだろう。むしろ渡邉監督は「トドメを刺すためであって、勇気を持って上がったことを評価したい。チャンスをひとつでも仕留められていれば勝点3を取れていたかもしれないが、それは勝負の綾ですから」としている。
となれば、やはり問題点は1-1で残り時間が15分を切っているにも関わらず、「余裕を持ってしまった」ことになる。リード時ならば、まだ理解できる。だが、なぜ数的有利を不利にするような油断をしてしまったのか。選手一人ひとりが突き詰める必要がある。