さて、開幕戦でディフェンディングチャンピオンが敗れるという事象は、他の欧州主要リーグではどれぐらいの頻度で起こっているのか。それを、以下に記した。
 
　それぞれ、リーグの創設時期は異なるものの、スペイン、ドイツが12回、イタリアが11回と、ほぼ同じ数字というのが面白い。ちなみにイタリアについては、全国統一リーグとなってからの数字である。
 
　ドイツはブンデスリーガ創設が63年ということを考えると、比較的、その頻度は高いと言えるだろうか。
 
　50年代のレアル・マドリー、70年代のバイエルンのように、欧州で猛威を振るった時期でも、リーグ開幕戦を落としたケースもあるし、また昨シーズン、ユベントスが主力の大量離脱の影響から序盤戦で苦しんだことは記憶に新しい。
 
　もっとも、一時は12位まで順位を下げたユベントスもその後、独走状態を築いて５連覇を果たしたのだから、やはり前述の通り、開幕戦の結果自体に大きな意味はないと言えるが、それでも開幕戦のサプライズが人々に与える衝撃の程は、他の試合とは異なる。
 
　果たしてレスターにとって開幕戦の黒星は、凋落の始まりとなるのか、再上昇のきっかけとなるのか。それを、今後も見守っていきたい。
 
◇スペイン
2008-09　R・マドリー　×１-２　デポルティボ
2001-02　R・マドリー　０-１　バレンシア
1994-95　バルセロナ　×１-２　ヒホン
1974-75　バルセロナ　×２-３　R・ソシエダ
1966-67　A・マドリー　×０-１　ビルバオ
1955-56　R・マドリー　×１-３　セルタ
1954-55　R・マドリー　×１-２　バレンシア
1950-51　A・マドリー　×０-４　ビルバオ
1949-50　バルセロナ　×１-３　ビルバオ
1932-33　R・マドリー　×1-２　バルセロナ
1930-31　ビルバオ　×３-６　バルセロナ
 
◇ドイツ
2001-02　バイエルン　×０-１　ボルシアMG
1997-98　バイエルン　×０-１　カイザースラウテルン
1996-97　ドルトムント　×２-４　レバークーゼン
1985-86　バイエルン　×０-１　ユルディンゲン
1984-85　シュツットガルト　×１-２　カイザースラウテルン
1978-79　ケルン　×０-１　ブラウンシュバイク
1974-75　バイエルン　×０-６　オッフェンバッハ
1971-72　ボルシアMG　×０-１　カイザースラウテルン
1968-69　ニュルンベルク　×１-４　アーヘム
1967-68　ブラウンシュバイク　×０-１　1860ミュンヘン
1966-67　1860ミュンヘン　×０-２　ケルン
1964-65　ケルン　×２-３　ヘルタ・ベルリン
 
◇イタリア
2015-16　ユベントス　×０-１　ウディネーゼ
1991-92　サンプドリア　×２-３　カリアリ
1982-83　ユベントス　×０-１　サンプドリア
1964-65　ボローニャ　０-２　アタランタ
1959-60　ミラン　×１-３　アレッサンドリア
1955-56　ミラン　×３-４　アタランタ
1941-42　ボローニャ　×２-３　ジェノア
1940-41　インテル　×０-１　ヴェネツィア
1939-40　ボローニャ　×０-２　ローマ
1923-33　ユベントス　×２-３　アレッサンドリア
1929-30　ボローニャ※　×２-３　ナポリ
※全国統一リーグになる前のシーズンの全国王者