8月7日に行なわれたコミュニティ・シールドでユナイテッドに2-1で敗れたレスターは、その試合からスタメンを3人入れ替え、2トップの一角には岡崎に代わって新戦力のムサが入った。
試合は互いにロングボールを前線に当てるシンプルな戦術で、相手の出足を窺う慎重な立ち上がりのなかで始まった。
ファーストチャンスを手にしたのはハルだ。6分にCKからCBのデイビスが飛び込むも枠を捉えることはできなかった。しかし、この得点機をキッカケにホームチームは試合を支配していった。
一方のレスターは、19分にヴァーディーがゴール前でのチャンスで空振り、さらに中盤でボールを失う場面が多く、試合前にラニエリ監督が「状態は60パーセントぐらいだ」と語った通り精彩を欠いたプレーが目立った。
その後、41分と43分にレスターが決定機を迎えたが決めきれず、スコアレスで折り返すかと思われた試合はロスタイムに均衡が破れる。
46分、CKからデイビスがシュートを見舞い、GKのシュマイケルがセーブ。しかし、こぼれ球をA・エルナンデスとディオマンドが同時(記録はディオマンドの得点)にバイシュクルシュートを放ってネットを揺らし、ハルが先制に成功。前半は1-0で折り返しとなった。
迎えた後半はキックオフ直後にレスターが試合を振り出しに戻してみせる。
47分、敵陣ゴール前でボールを受けたグレイがペナルティーエリア内に侵入すると、これを止めに掛かったハルのハドルストンが背後から引っかけてしまいPKを献上。これをマハレズがゴール正面に豪快に決めて、レスターが同点とした。
試合を振り出しに戻したレスターはしかし、ビルドアップで不用意なプレーを繰り返す。そして57分に一瞬の隙を突かれて、勝ち越しを許してしまう。
シュマイケルのミスキックを拾い、右サイドを突破したエルモハマディのクロスボールをシンプソンがクリア。しかし、そのルーズボールをゴール前で拾ったスノッドグラスが、左足の強烈なシュートをゴールの右下隅に流し込んだのだ。
前線でアクセントを作れないレスターは68分にグレイとキングに代わって、岡崎とアマティーを投入。布陣も4-4-2から4-2-3-1に変更し、打開を図った。
それでも守勢に回ったハルに対し、ゴール前で迫力を欠いたレスターは83分に右SBシンプソンに代わって長身FWウジョアをピッチに送り出し、パワープレーで得点を狙いに行った。
さらにモーガンを前線に残し、攻勢を強めたレスターだったが、時間の経過とともに自陣に人数を増やしたハルの守壁を破るには至らず……。試合は2-1で終了し、王者のレスターは昇格組のハルを前に手痛い黒星スタートとなった。
