本田も犠牲に!? 「買い」には「売り」が不可欠のミランが現有戦力の換金に動く

カテゴリ:メガクラブ

弓削高志

2016年08月12日

本田は今のミランにとって数少ない「売れる選手」のひとり。

ミランはバッカの売却に動いているが、CL出場を望む本人の意向もあってなかなか買い手が決まらない。写真:Alberto LINGRIA

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 米国ツアーで脆さを見せた中盤の補強も必須で、ガッリアーニ副会長は現有戦力を売って補強資金を確保する必要に迫られている。
 
 現地報道によれば、ウェストハムはFWカルロス・バッカ獲得のためにいつでも3000万ユーロ(約36億円)を出せる状態にあった。ただ、本人はチャンピオンズ・リーグ出場権を持つクラブへの移籍を望んでおり、パリSGやナポリからのオファーを待っているという。
 
 逆に生え抜きのDFマッティア・デ・シリオに対するユベントスやナポリからのオファーは、固辞する構えだ。
 
 イタリア・メディアがバッカに加えて換金の対象と見ているのは、MFスソ(モンテッラ監督は残留を望んでいるが……)、FWルイス・アドリアーノ、GKディエゴ・ロペス、FWアレッサンドロ・マトリ、そして本田圭佑だ。
 
 献身的で使い勝手が良く、アジア人では屈指のネームバリューを誇る本田は、現在のミランにおいて数少ない“売れる選手”のひとり。「補強資金捻出のために放出される可能性は、メルカートの期限ギリギリまで残る」と考えるべきだろう。
 
 なにしろ今のミランには、「買い」のために「売り」が不可欠なのだ。米国ツアーを終えた後、モンテッラ監督はこう語っている。
 
「移籍市場(の方向性)については、ガッリアーニ副会長と考えを共有している。彼はチーム強化のためにできる限りのことをしてくれるだろう」
 
 8月10日のプレシーズン大会「TIMカップ」で本田は、及第点のパフォーマンスを見せた。ミランは今後、14日にドイツでフライブルクと最後のプレシーズンマッチ、そして21日にはトリノ戦(セリエA開幕戦)、27日にはナポリ戦(セリエA2節)に臨む。
 
 はたして本田は、メルカートが閉まるまでのこの3試合でアピールして、「換金対象」のレッテルを外せるのか。注目したい。
 
文:弓削高志(スポーツライター)
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