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「できなきゃ100%代表に選ばれない」オランダで赤丸急上昇中の日本代表MFが肝に銘じる“当たり前”のレベル。「建英くんはやっぱり違う」【現地発】

カテゴリ:海外日本人

中田徹

2025年10月22日

採点ランキングは総合5位、MF部門3位の高評価

代表定着を狙う。多士済々な森保ジャパンにあっても佐野のユーティリティ性は特筆に値する。写真:金子拓弥 (サッカーダイジェスト写真部)

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 日本がパラグアイ、ブラジルと戦った10月の国際マッチウイーク。その直前の木曜日から日曜日にかけて、私は次のようなプレーを見てきた。

金曜日 MF伊藤敦樹(ヘント)のダイナミックな攻守の切り替えと、繊細なパス。

土曜日 今季に入って身体のボリュームが増したMF山本理仁(STVV)の献身的な守備と最後まで途切れぬランニング。そして1得点のFW後藤啓介(STVV)が後半アディショナルタイムに最後の力を絞ってデュエルに挑み、ゴールの起点になったシーン。

日曜日 逃げ切り状態に入ったフェイエノールト。その後半アディショナルタイムに、自陣コーナー付近で身体を張ってボールを死守し続けた上田綺世(この日2得点!)。上田は木曜日のアストン・ビラ戦(EL)でもフル出場し、高いクオリティーのプレーとデュエルを続けた。

 国際マッチウイークが開けた最初の試合で、今度は高いサッカーセンス、戦うハート、ピッチ上を走り回る佐野の奮闘を見た。

――最近、日本の選手たちが後半アディショナルタイムに入っても、強度の高いプレーを続けているんです。今日の佐野選手もそうです。

「ヨーロッパの選手に比べて、日本人は堅実にやり続けることができると思う。そういったところが良さ。そこが無くなったらヨーロッパでは戦えないなと思います」

 そこに“森保イズム”の影響はあるのだろうか。谷口彰悟はSTVVのチームメイトに「森保一監督は“違いを作れる選手”や、“チームのために戦える選手”が好きだ」といったことを伝えているという。その内容に目新しいものはない。しかし、後藤や上田のデュエルの質、そのプレーを実行した時間帯を振り返ると、「当たり前」の基準がものすごく高くなっている気がするのだ。

 出場機会は無かったが、9月の日本代表アメリカ遠征に参加した佐野は言う。

「森保さんからの要求はありますし、練習したり、試合を見ていても、やはり『当たり前』のレベルの基準が高い。その集団が、今の強い日本代表だと思ってます。自分も『当たり前』のレベルを、最低限でもプレーし続けないと、代表に選ばれることは100%ないと思います」
 
 こうした話を続けるなかで、佐野がひとり名前を挙げたのが久保建英だった。

「日本代表は全員、良いプレーヤーなんですけれど、そのなかでも違いを作れる(久保)建英くんは練習で見ていてもやっぱり違うなと思います。『良いプレーヤーの基準を知れる』というのは本当に大きなことだと思う。だからこそ『(代表に)選ばれたい』という思いが前より強くなりました。

 本来なら、代表チームと比べて、所属チームのほうが毎日練習しているので、チームの熟練度が高いといけないじゃないですか。だけど、日本代表の選手は『基準』が高いから、1か月に1回集まって、あの完成度です。みんなが高い基準を持って、同じ方向を向いているからこそ、チームとしてあのパフォーマンスができる」

 ブラジル戦は、NECのコーチたちと見ていたのだという。

「めちゃ盛り上がった。兄貴(佐野海舟)のプレーも航基くんのプレーも見て、『本当にあそこでのピッチに立ちたいな』ということしか感じませんでした。ブラジルは“個”で良い選手がいるんですけれど、『チームとして見たときに上回るのは日本だったな』と思えるゲームでした。そういった意味でいい刺激になりました」

 トゥベンテ戦では最終ラインに加わり、ラインコントロールすることもあった佐野。そんなオールラウンダーのMFは0ゴール・1アシストというスタッツながら、プレーの質の高さが認められ、『フットボール・インターナショナル』誌の採点ランキング(9節終了時点)で、1位渡辺剛、3位上田綺世(ともにフェイエノールト)に迫って5位に付けている。MFのポジションに絞ればジョイ・フェールマン(1位/PSV)、ルチアーノ・バレンテ(4位/フェイエノールト)に次ぐ3番手。3季目にして、佐野はリーグを代表するフィールドプレーヤーのひとりになった。

取材・文●中田 徹
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