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「弾道がヤバかった」アシストした佐野海舟が証言! パラグアイ戦で衝撃ミドルを叩き込んだ小川航基が明かす“足を振る”という意識の変化【現地発】

カテゴリ:海外日本人

中田徹

2025年10月20日

「けっこうシャドーのほうが得点を取ってる気がするんですね」

パラグアイ戦では国内初先発を飾り、強烈な弾道のミドルをねじ込んだ。写真:梅月智史(サッカーダイジェスト写真部)

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 小川の本職はストライカー。しかし、私はシャドーストライカーへの思いを聞くタイミングを探っていた。それというのも、1年半前の彼とのインタビューを読み直すと、「横浜FCではシャドー気味のポジションでプレーしてたので、CBを背負ってプレーするのは久しぶりです」と答えていたからだ。

「おっしゃる通り、日本にいた時はタイミングで相手を外して、足下でボールを受けて叩いたり、相手との競り合いもやりつつ、いろんなことができるタイプでした。オランダに来て相手を背負ったり、身体をぶつけることが求められるのを感じてます。そういったことが自分の武器になれば、さらに前線に起点になれると思います。この2年でそういう意識を高めてきましたが、まだまだ全然。もっと僕は前線で身体を張らないといけない」

 ここであらためてパラグアイ戦のミドルシュートを振り返ると、小川は最前線から中盤に降りた状態で佐野海舟のパスを引き出し、瞬時のトラップ&ターンから迷うことなく右足を振り切っている。シャドーストライカーに求められる理想的な形だったのではないか?

「選手が前線でバッと切り替えて、トランジションしてガチャガチャってなって、自分のところにボールがこぼれそうだな、という意識はあった。それで相手のプレッシャーが掛からない位置でポジションを取るというのは自然にできた。だから受ける前に確認することもなく、スルッと前に向けました」

 日本代表もNECも、1トップ・2シャドーシステムを採用している。NECのストライカー陣は層が厚く、トゥベンテ戦では塩貝健人に出場機会が訪れなかった。しかし、ディック・スフローダー監督はリスクの高いサッカーを好むので、負けていれば1トップ・2シャドーの形をどんどん崩して、前線に人数を割くはずだから、小川のシャドーストライカーは考えづらい。
 
 日本代表の2シャドーには南野拓実、鎌田大地や、ウイングバックとしても活躍する堂安律、久保建英といった面々がおり、伊東純也をそこに置くこともあった。また、ストライカータイプの町野修斗というオプションもある。

 日本が負けているとする。点を奪いに行きたいけれど、残り時間はあるから1トップ・2シャドーのまま、試合を進めたい。そのとき上田綺世の1トップ、小川のシャドーという形を取れれば、終盤、「上田&小川+1枚」といったスクランブルへの移行など、オプションが膨らむ。

「代表でシャドーをやったことがないので、そのオプションがあるかどうか分からないですけれど、自分はやっぱり前のところでという意識がある。シャドーというよりかは前で。でも意外とシャドーの時のほうが点を取ったりしている。横浜FC時代に、前線のFWが潰れてそこにこぼれてきたボールとか、けっこうシャドーのほうが得点を取ってる気がするんですね」

「自分はやっぱり前で」という発言の後ろには「勝負したい」という小川の本音が隠れている。それがストライカーの持つ矜持なのだ。それに続く言葉は、きっと質問者への気遣いだろう。それでも私はしつこい。恐る恐る、「小川航基のシャドーストライカー」はありか、なしかと尋ねると、彼は続けた。

「2トップだったとしてもシャドーだったとしても、そこまで求められることはそんなに大きくはない。自分がシャドーをできたら、それはプラスでしかない。複数ポジションができることはめちゃくちゃプラスに働くことですので。僕自身、シャドーのほうが点を取っているというのもありますけれど」
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