ヴィニシウスの話を続けると、ここにきて顕著になっているのがもう一つの顔だ、彼はこの夏、様々なメディアで、政治的、文化的、反人種主義のリーダーとしての姿勢を強調した。フットボールの強い発信力を利用して、多様な社会のモデルケースとして、自身を表現し、様々なスタジアムで経験した人種差別被害を通じて、寛容の精神を掲げる旗手的存在となっている。
私たちは、新しいフットボールが生み出した2人の選手による2つの象徴的なケースに直面している。ヤマルとヴィニシウスは、現代社会はエゴや野心を隠す必要がなくなったことを教えている。自己表現は自分らしく生きるためのツールなのだ。
彼らはフットボール界を代表するアイドルであると同時に、パブリックな顔を持ち、象徴的なリーダーであり、起業家であり、時折活動家でもある...。我々世代よりもはるかに多くのアドバイスを受けており、グローバル世界における自らの立ち位置を明確に自覚している。
豪華な誕生日パーティーで“権力”を誇示したヤマル、政治的なリーダーとしての姿勢を強調したヴィニシウス――現代フットボールを象徴する2つの事例【現地発コラム】
カテゴリ:連載・コラム
2025年09月20日
フットボールがこうなるなんて誰が想像しただろう?
フットボールがこうなるなんて誰が想像しただろう? 一昔前のフットボール選手に何と言えばいいのだろう? もしこのコラムを読んで批判のトーンを感じたなら、それは私の説明不足のせいだ。あるいは、私が確かに抱えている不快感が漏れ伝わってしまったからかもしれない。
私は急速に忘れ去られつつある時代に属するフットボール人だ。だからと言って過去の規範で新世代の選手を評価することはできない。若者たちは間違ってない。彼らもまた時代の産物なのだ。そして、時代の産物であることは、良いことでも悪いことでもない。それは避けられないことなのだ。
文●ホルヘ・バルダーノ
翻訳●下村正幸
【著者プロフィール】
ホルヘ・バルダーノ/1955年10月4日、アルゼンチンのロス・パレハス生まれ。現役時代はストライカーとして活躍し、73年にニューウェルズでプロデビューを飾ると、75年にアラベスへ移籍。79~84年までプレーしたサラゴサでの活躍が認められ、84年にはレアル・マドリーへ入団。87年に現役を引退するまでプレーし、ラ・リーガ制覇とUEFAカップ優勝を2度ずつ成し遂げた。75年にデビューを飾ったアルゼンチン代表では、2度のW杯(82年と86年)に出場し、86年のメキシコ大会では優勝に貢献。現役引退後は、テネリフェ、マドリー、バレンシアの監督を歴任。その後はマドリーのSDや副会長を務めた。現在は、『エル・パイス』紙でコラムを執筆しているほか、解説者としても人気を博している。
※『サッカーダイジェストWEB』では日本独占契約に基づいて『エル・パイス』紙に掲載されたバルダーノ氏のコラムを翻訳配信しています。
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私は急速に忘れ去られつつある時代に属するフットボール人だ。だからと言って過去の規範で新世代の選手を評価することはできない。若者たちは間違ってない。彼らもまた時代の産物なのだ。そして、時代の産物であることは、良いことでも悪いことでもない。それは避けられないことなのだ。
文●ホルヘ・バルダーノ
翻訳●下村正幸
【著者プロフィール】
ホルヘ・バルダーノ/1955年10月4日、アルゼンチンのロス・パレハス生まれ。現役時代はストライカーとして活躍し、73年にニューウェルズでプロデビューを飾ると、75年にアラベスへ移籍。79~84年までプレーしたサラゴサでの活躍が認められ、84年にはレアル・マドリーへ入団。87年に現役を引退するまでプレーし、ラ・リーガ制覇とUEFAカップ優勝を2度ずつ成し遂げた。75年にデビューを飾ったアルゼンチン代表では、2度のW杯(82年と86年)に出場し、86年のメキシコ大会では優勝に貢献。現役引退後は、テネリフェ、マドリー、バレンシアの監督を歴任。その後はマドリーのSDや副会長を務めた。現在は、『エル・パイス』紙でコラムを執筆しているほか、解説者としても人気を博している。
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