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「何も挑戦せずして負けた感がある」強豪PSV戦で21歳日本代表が垣間みせた“考える男の影響力”。「CB起用? 経験としては良かった」【現地発】

カテゴリ:海外日本人

中田徹

2025年09月14日

「ハイプレスをかけられても、怖がらずに繋ぎたかった」

9月の日本代表遠征では兄・海舟(右)とともに招集を受けた。写真:金子拓弥 (サッカーダイジェスト写真部)

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 佐野は75分から3CBシステムの右を務めた。それまでMFとしてプレーした佐野は、実は味方CBを見ながら「あそこでボールを受けて相手を釣り出して、ツータッチ、スリータッチで縦にボールを入れることができればいいのに」と思っていたのだという。

――思っていたことを実行したわけですね?

「はい」

 日本人ストライカー勢の塩貝健人は66分から、小川航基は75分からピッチに立った。前線で好プレーを披露したふたりだったが、特に塩貝はDFをなぎ倒しながら進むドリブルや、切れ味鋭いシュートなど、ストライカーとしての凄みが増してきた。

 このふたり以外にも、途中出場の面白いMFがいた。それが塩貝と同時にピッチに入った21歳のフランス人、ノエ・レブレトンだ。この夏、カーンからNECに加入したレブレトンと、最近まで日本代表のアメリカ遠征に参加していた佐野は、PSV戦が初の顔合わせ。それでもふたりがシンプルにパスを交換し合うことによって、佐野は前線に押し上がっていくことができた。
 
「(レブレトンは)中盤で怖がらずに受けてくれる。ああいうプレーをしたいというのが本音です」

 つまり、佐野がCBに降りて、MFのレブレトンとコンビを作るまで、PSV戦の佐野は“ああいうプレー”ができなかったわけだ。その背景には、GKやCB陣がボールを持っても、PSVのハイプレスを恐れてロングボールを前線に蹴ってしまったため、NECはセカンドボール勝負のサッカーになりがちだった。

「ハイプレスをかけられても、怖がらずに繋ぎたかった。やろうと思えばできる。現に後半のNECは繋ぐことができていたわけです。別にボールを失っても帰れば良いだけなので。プレシーズンから今までトライしてきたことを自分たちで止めるのではなく、やった上で無理だったらロングボールを使ったりすればいい。何も挑戦せずして負けた感があるので、少し喪失感があります。後半みたいに前半の最初から繋げていたら、もっと違った試合になっていたと思います」
 
 右CBの佐野は、時おり最終ラインの右からアンカーにポジションを移す、偽右サイドバックのような振る舞いも見せていた。若き多機能プレーヤーは、即座に「サイドバックは楽しいポジションだと思います」と反応した。そこで佐野と私の間で話題になったのが、PSVのサイドバック、デスト(アメリカ代表)だった。NEC戦のデストは左SBとして先発し、終盤は右に回った。アンカーから10番まで、中盤の至る所に顔を出し、効果的なプレーをするデストの負傷からの復帰は、PSVの昨季リーグ優勝のキーファクターだった。

「デストは別格ですね。サイドバックでああいうプレーをされると、こっちもプレスに行けない。“プレスのハメどころ”でデストのようなプレーをされると、プレスがかけづらくなり、ボールウォチャーになってしまう。そういった意味でデストのプレーはすごいなと思います」
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