監督は4-3-3の採用を示唆。カウンターを狙いながら、ボールを動かすゲームプランか。
手倉森監督は8月2日の練習で4-3-3を採り入れ、ナイジェリア戦での起用を示唆した。前日、再度システムを問われた際にも「4-3-3かな」と話しており、まずはこの陣形でカウンターを狙いながら、ボールを動かしていくプランと見て間違いないだろう。
前日練習は冒頭15分以外非公開のため、最新の判断材料は少ないが、前々日の練習から弾き出すと、興梠慎三、南野拓実、中島翔哉、大島僚太、矢島慎也、遠藤航、藤春廣輝、植田直通、塩谷司、室屋成、櫛引政敏の11人と予想する。
GKはブラジル戦では中村のほうが動きにキレがあった一方で、アジア最終予選でゴールマウスを守るなど修羅場を潜り抜けてきた櫛引への信頼度は依然として高い。大舞台では経験値もモノを言い、さらに初戦はより重要度が増すだけに、櫛引がピッチに立ちそうだ。
最終ラインは藤春、植田、塩谷、室屋のベストメンバー。とりわけ鍵を握るのが、植田と塩谷のCBコンビだ。ナイジェリアの1トップを務めるFWサディク(192センチ)は、空中戦と縦ヘのドリブルで“規格外”の身体能力を見せつける。
対人では植田への期待が大きいが、パートナーの塩谷としっかりとカバーし合いながら、コンタクトプレーやポストプレーを封じる必要がある。また、相手のサイドにはエテボらスピードを特長とする選手がおり、藤春と室屋も1対1で自由を与えないことが求められる。
中盤のトライアングルは、大島、矢島、遠藤で形成する。ボールをつなげなかったブラジル戦の教訓として、インサイドハーフにボールキープとパスセンスを兼備する大島と矢島を配置し、前線を孤立させない狙いがあるのではないか。アンカーは練習でもキャプテンの遠藤しか入っておらず、アンタッチャブルな存在。両脇の広大なスペースをカバーしつつ、鋭い縦パスで攻撃のスイッチ役としても期待したい。
前線は「耐えて守って、鋭く攻撃する」がコンセプトの同システムでは、“スピードと突破力”が必要になる。3トップは中央の興梠を基準点に、南野と中島が個の力でゴールをこじ開けるイメージか。最年長の興梠は「3トップのサイドが開き過ぎて、自分が孤立する形にはなりたくない」と注意点を挙げ、「上手く距離感をコンパクトにして攻撃したい」と語っている。均衡が崩れず後半勝負となれば、満を持してスピードスターの浅野を投入するだろう。
先述したように、グループリーグ突破を手繰り寄せるには、ナイジェリア戦での勝点3=勝利は絶対だ。いよいよ、手倉森ジャパンの最後の勝負が始まる。
取材・文:小田智史(サッカーダイジェスト特派)
前日練習は冒頭15分以外非公開のため、最新の判断材料は少ないが、前々日の練習から弾き出すと、興梠慎三、南野拓実、中島翔哉、大島僚太、矢島慎也、遠藤航、藤春廣輝、植田直通、塩谷司、室屋成、櫛引政敏の11人と予想する。
GKはブラジル戦では中村のほうが動きにキレがあった一方で、アジア最終予選でゴールマウスを守るなど修羅場を潜り抜けてきた櫛引への信頼度は依然として高い。大舞台では経験値もモノを言い、さらに初戦はより重要度が増すだけに、櫛引がピッチに立ちそうだ。
最終ラインは藤春、植田、塩谷、室屋のベストメンバー。とりわけ鍵を握るのが、植田と塩谷のCBコンビだ。ナイジェリアの1トップを務めるFWサディク(192センチ)は、空中戦と縦ヘのドリブルで“規格外”の身体能力を見せつける。
対人では植田への期待が大きいが、パートナーの塩谷としっかりとカバーし合いながら、コンタクトプレーやポストプレーを封じる必要がある。また、相手のサイドにはエテボらスピードを特長とする選手がおり、藤春と室屋も1対1で自由を与えないことが求められる。
中盤のトライアングルは、大島、矢島、遠藤で形成する。ボールをつなげなかったブラジル戦の教訓として、インサイドハーフにボールキープとパスセンスを兼備する大島と矢島を配置し、前線を孤立させない狙いがあるのではないか。アンカーは練習でもキャプテンの遠藤しか入っておらず、アンタッチャブルな存在。両脇の広大なスペースをカバーしつつ、鋭い縦パスで攻撃のスイッチ役としても期待したい。
前線は「耐えて守って、鋭く攻撃する」がコンセプトの同システムでは、“スピードと突破力”が必要になる。3トップは中央の興梠を基準点に、南野と中島が個の力でゴールをこじ開けるイメージか。最年長の興梠は「3トップのサイドが開き過ぎて、自分が孤立する形にはなりたくない」と注意点を挙げ、「上手く距離感をコンパクトにして攻撃したい」と語っている。均衡が崩れず後半勝負となれば、満を持してスピードスターの浅野を投入するだろう。
先述したように、グループリーグ突破を手繰り寄せるには、ナイジェリア戦での勝点3=勝利は絶対だ。いよいよ、手倉森ジャパンの最後の勝負が始まる。
取材・文:小田智史(サッカーダイジェスト特派)