「絵を描けてますね」オランダ首位に立つ新生NECで“頭脳”佐野航大が大車輪の活躍! 兄・海舟から盗み出した“極意”を明かす「ずっと近くで見てたんで」【現地発】
カテゴリ:海外日本人
2025年08月27日
「アーセナル対リーズを見て、スビメンディが理想の選手だと思いました」
シンプルなパスにも佐野のプレーには深みがある。小川が2ゴールを決めたエクセルシオール戦、その2得点目(チームにとっては3点目)は佐野が左サイドへ展開したダイレクトパスが起点になった。
「ああいうプレーは自分がしたいプレーのひとつ。航基くんなどアタッカーの選手にボールを付けた後にサポートして、サイドに展開させてゴールを生むところは、個人としても絵を描けている。チームとしても共通認識として同じ絵を描けてますね。そういったところが結果に表われました」
NAC戦では相手CBの大きなクリアを、佐野がハーフウェーラインを越したところからダイレクトキックで右ハーフスペースにいたシェリーに通した。
「あれは俺もビックリしました。うまくいきましたね。ゴロで通るとは思わなかった。しっかり味方は見えてました。でもオフサイドになるかもと思いました」
細かなタッチの多彩なテクニックで観客席が熱狂の坩堝に化した後、佐野は究極のシンプルプレーでいぶし銀の味を発揮するのだからたまらない。
「ああいうプレーは自分がしたいプレーのひとつ。航基くんなどアタッカーの選手にボールを付けた後にサポートして、サイドに展開させてゴールを生むところは、個人としても絵を描けている。チームとしても共通認識として同じ絵を描けてますね。そういったところが結果に表われました」
NAC戦では相手CBの大きなクリアを、佐野がハーフウェーラインを越したところからダイレクトキックで右ハーフスペースにいたシェリーに通した。
「あれは俺もビックリしました。うまくいきましたね。ゴロで通るとは思わなかった。しっかり味方は見えてました。でもオフサイドになるかもと思いました」
細かなタッチの多彩なテクニックで観客席が熱狂の坩堝に化した後、佐野は究極のシンプルプレーでいぶし銀の味を発揮するのだからたまらない。
NAC戦後のインタビューの合間に、私は「今のNECは『佐野航大のチーム』になったと思う」と感想を述べると「そうですか?」と彼が返した。
――佐野選手を中心にチームが回っている。中盤の底で佐野選手が構えると、「みんな、安心して前に行ってこい」というメッセージが聞こえてくる
その質問の答えは思わぬものだった。
「昨日、アーセナル対リーズを見て、マルティン・スビメンディが理想の選手だと思いました。俺と重なる感じがありましたね。彼は身長が高いし、フィジカルもあるんですが、フィジカルタイプではなく読みやゲームをコントロールするところだったり、簡単そうにパスをはたいたりしてプレーしていた」
この「読み」というワードが佐野の攻守に渡るプレーにシンクロする。特にNAC戦では守備のところ、状況を読みながらポジションを取り直し続けることによって、佐野の足下にボールがこぼれてきた。
「そこは自分の長所。セカンドボールを回収するというのは、小さいときから兄貴のプレーを見てました。『なんであんなにボールを拾えるんだろう』というのを近くで見てきたからこそ、なんとなく身体に染み付いているものがある。まだまだ兄貴のほうがそういう面ではうまい。読みは、俺はまだまだだなと思う。そういう影響があると思います」
兄貴の影響、それはマインツ(ドイツ)で奮闘する佐野海舟のこと。その弟らしいなと感じるのは、デュエルで突っ込んで倒れてもすぐに立ち上がり、状況を読んで次のプレーでボールを回収し、さらに攻撃に絡むこと。それを延々と続けるスタミナとパワーがこの兄弟にはある。
――佐野選手を中心にチームが回っている。中盤の底で佐野選手が構えると、「みんな、安心して前に行ってこい」というメッセージが聞こえてくる
その質問の答えは思わぬものだった。
「昨日、アーセナル対リーズを見て、マルティン・スビメンディが理想の選手だと思いました。俺と重なる感じがありましたね。彼は身長が高いし、フィジカルもあるんですが、フィジカルタイプではなく読みやゲームをコントロールするところだったり、簡単そうにパスをはたいたりしてプレーしていた」
この「読み」というワードが佐野の攻守に渡るプレーにシンクロする。特にNAC戦では守備のところ、状況を読みながらポジションを取り直し続けることによって、佐野の足下にボールがこぼれてきた。
「そこは自分の長所。セカンドボールを回収するというのは、小さいときから兄貴のプレーを見てました。『なんであんなにボールを拾えるんだろう』というのを近くで見てきたからこそ、なんとなく身体に染み付いているものがある。まだまだ兄貴のほうがそういう面ではうまい。読みは、俺はまだまだだなと思う。そういう影響があると思います」
兄貴の影響、それはマインツ(ドイツ)で奮闘する佐野海舟のこと。その弟らしいなと感じるのは、デュエルで突っ込んで倒れてもすぐに立ち上がり、状況を読んで次のプレーでボールを回収し、さらに攻撃に絡むこと。それを延々と続けるスタミナとパワーがこの兄弟にはある。