迎えた公式戦初戦
こうして準備を進めた長谷部フロンターレとしての新シーズン。大事な公式戦初戦はACLEの第7戦、アウェーでの浦項戦だった。しかし、極寒の韓国へ向かうチームのなかに脇坂の姿はなかった。
「不甲斐ないことに実は高熱を出して入院をしていまして...チームは試合の3日前に韓国へ移動していたんですが、僕だけ試合の2日前、前々日の夕方に入らせてもらったんです。なかなか難しい状況でしたが、シゲさん(長谷部監督)からは『試合に間に合うんだったら来てほしい』と言っていただけて、選手として必要としてもらえるのは、すごくありがたいこと。しかも大事な公式戦初戦でしたからね。
なので強化部の(森谷)賢太郎くんと一緒に成田に行って浦項に向かいました。2日間動けていなかったので、まずは(コンディショニングコーチの)樋口(創太郎)さんに相談させてもらいながら、どうにか試合に出られる状態にしてもらった形でした。だからもう腹を括ってやるしかないという想いでしたね」
もっとも、脇坂は先発を果たすと攻守に奮闘し、1-0で迎えた71分には貴重な追加点を奪ってみせたのだからさすがである。悲願のACL制覇への熱い想いが伝わってくるパフォーマンスであった。
「不甲斐ないことに実は高熱を出して入院をしていまして...チームは試合の3日前に韓国へ移動していたんですが、僕だけ試合の2日前、前々日の夕方に入らせてもらったんです。なかなか難しい状況でしたが、シゲさん(長谷部監督)からは『試合に間に合うんだったら来てほしい』と言っていただけて、選手として必要としてもらえるのは、すごくありがたいこと。しかも大事な公式戦初戦でしたからね。
なので強化部の(森谷)賢太郎くんと一緒に成田に行って浦項に向かいました。2日間動けていなかったので、まずは(コンディショニングコーチの)樋口(創太郎)さんに相談させてもらいながら、どうにか試合に出られる状態にしてもらった形でした。だからもう腹を括ってやるしかないという想いでしたね」
もっとも、脇坂は先発を果たすと攻守に奮闘し、1-0で迎えた71分には貴重な追加点を奪ってみせたのだからさすがである。悲願のACL制覇への熱い想いが伝わってくるパフォーマンスであった。
「個人的にはやれるところまでやろうと考えていました。それにアウェーゲームだったので、逆に自分たちから崩れずに、キャンプで取り組んできた組織化した守備をやりやすいシチュエーションでもありました。その背景もあって良いゲームができたのかなと。チームとしてもどこでボールを奪うか、ちょっと記憶が曖昧ですが、相手の右のセンターバックをひとつの狙いにしていたはずです。ボールを下げやすい選手であったので、そこをどう追うか、ミーティングでも確認していました。
前半に(伊藤)達哉のクロスから(山田)新が先制点を取ってくれたのも大きかったですし、極寒だったので、ピッチは固まっていてカッチカチでした。だから両チームともボールのコントロールがおぼつかない分、組織化されたうちの守備が上回ったのかなとも感じます。
ただ、後半に入ってもスコアは1-0で、張り詰めていたので、正直、身体も足もかなりしんどかったのですが、ここで退くわけにはいかないと思っていました。だからチームの良い崩しから追加点を取れて、『ああ、これで交代できる』という気持ちでしたね」
76分に脇坂がお役御免となった後、チームは4-0で勝利を掴み、続くリーグ開幕戦の名古屋戦にも4-0、ACLE第8戦のセントラルコースト・マリナーズ戦も2-0で制し、脇坂も2節の柏戦(△1-1)でもゴールを決めるなど、公式戦で4勝1分と好スタートをきってみせた。
(第2回に続く)
取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)
【第2回】川崎にとって守備強化にアレルギー反応はなかったのか?ACLE準優勝への歩みで脇坂泰斗が感じたチームの変化
【第3回】C・ロナウド、ブロゾヴィッチ、フィルミーノ、マフレズらとの対戦を経て得たモノ。川崎の脇坂泰斗が感じたACLEを日本クラブが勝ち上がるためのヒント
【記事】ACLEを経験して佐々木旭のプレーは何が変わったのか。不公平にも映った大会を“楽しめた”オニさんからの言葉と膨らむアジア制覇への夢
前半に(伊藤)達哉のクロスから(山田)新が先制点を取ってくれたのも大きかったですし、極寒だったので、ピッチは固まっていてカッチカチでした。だから両チームともボールのコントロールがおぼつかない分、組織化されたうちの守備が上回ったのかなとも感じます。
ただ、後半に入ってもスコアは1-0で、張り詰めていたので、正直、身体も足もかなりしんどかったのですが、ここで退くわけにはいかないと思っていました。だからチームの良い崩しから追加点を取れて、『ああ、これで交代できる』という気持ちでしたね」
76分に脇坂がお役御免となった後、チームは4-0で勝利を掴み、続くリーグ開幕戦の名古屋戦にも4-0、ACLE第8戦のセントラルコースト・マリナーズ戦も2-0で制し、脇坂も2節の柏戦(△1-1)でもゴールを決めるなど、公式戦で4勝1分と好スタートをきってみせた。
(第2回に続く)
取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)
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