ただ、チェルシーの優勝にもかかわらず、イングランド国内では大会自体への関心が最後まで高くなかった。
英国の主要紙オンライン版を見ても、クラブW杯の記事はトップページではなく、スポーツ欄に入ってクリケットと並ぶ程度の扱い。CL決勝時の盛り上がりとは雲泥の差があった。
さらに決勝の注目トピックは、アメリカのトランプ大統領による「奇妙な表彰式」だった。デーリー・テレグラフ紙は「トロフィー授与後も壇上に居座り続けたことで、多くの人々を困惑させた」と大きな扱いで報じた。
次に扱いが大きかったのは、試合後に発生した両チームの小競り合いで、試合内容ではなかった。デーリー・テレグラフ紙によれば、同時間帯に放送された女子欧州選手権「イングランド対ウェールズ」の視聴者数の約半分にとどまったとされ、「この数字はクラブW杯に対する関心の低さを物語っている」とまとめられた。
それでもチェルシーにとって、このクラブW杯制覇は大きな意味を持つ。
プレミアリーグでは最終的に4位となり、来季のCL出場権を確保。シーズン前半戦では一時2位につけていたものの、後半戦に失速して4位に落ち着いた結果とはいえ、クラブW杯とカンファレンスリーグの“ダブル”を考えれば、マレスカ体制1年目は十分に「成功」と呼べるシーズンだった。
新たな時代の到来を感じさせる一歩に
その背景には、チェルシーに対する冷ややかな評価がある。
元イングランド代表DFで、現在は解説者のガリー・ネビル氏は、チェルシーを「Billion-pound bottle-jobs」と揶揄したことがあった。「Billion-pound(約10億ポンド=約1800億円)」は、同クラブが近年費やした巨額の移籍金を指し、「Bottle-jobs」はプレッシャーに弱いチームを意味する。つまり“大金をかけても結果を出せないチーム”と皮肉られていたのだ。
だが今大会での優勝は、その見方が変わるきっかけになるかもしれない。
「最高の気分だ。試合前は多くの人々が僕たちを疑っていた。だからこそ、この勝利は格別だよ」
そう語ったのは、大会MVPに選出されたパーマーである。チェルシーはこのタイトルにより、総額9000万ポンド(約180億円)の賞金も手にした。
7月13日まで戦い続けたことで、来季に向けた選手のコンディションや疲労への配慮は不可欠となる。だがそれでもチェルシーにとって、このタイトルは再起の象徴であり、新たな時代の到来を感じさせる一歩になりそうだ。
取材・文●田嶋コウスケ
【画像】バッジョ、ベッカム、ロナウドらが来場!CWCに集結したレジェンドを紹介!
【記事】「完全に頭がおかしい」背後から髪を引っ張り、一発レッド…20歳MFの衝撃的ファウルを英紙が痛烈批判「気が狂ったようだ」【クラブW杯】
【記事】トロフィーリフトになぜかトランプ大統領が参戦…チェルシー主将&MVPが心境を明かす「彼は留まりたかったようだ」「困惑した」【クラブW杯】
元イングランド代表DFで、現在は解説者のガリー・ネビル氏は、チェルシーを「Billion-pound bottle-jobs」と揶揄したことがあった。「Billion-pound(約10億ポンド=約1800億円)」は、同クラブが近年費やした巨額の移籍金を指し、「Bottle-jobs」はプレッシャーに弱いチームを意味する。つまり“大金をかけても結果を出せないチーム”と皮肉られていたのだ。
だが今大会での優勝は、その見方が変わるきっかけになるかもしれない。
「最高の気分だ。試合前は多くの人々が僕たちを疑っていた。だからこそ、この勝利は格別だよ」
そう語ったのは、大会MVPに選出されたパーマーである。チェルシーはこのタイトルにより、総額9000万ポンド(約180億円)の賞金も手にした。
7月13日まで戦い続けたことで、来季に向けた選手のコンディションや疲労への配慮は不可欠となる。だがそれでもチェルシーにとって、このタイトルは再起の象徴であり、新たな時代の到来を感じさせる一歩になりそうだ。
取材・文●田嶋コウスケ
【画像】バッジョ、ベッカム、ロナウドらが来場!CWCに集結したレジェンドを紹介!
【記事】「完全に頭がおかしい」背後から髪を引っ張り、一発レッド…20歳MFの衝撃的ファウルを英紙が痛烈批判「気が狂ったようだ」【クラブW杯】
【記事】トロフィーリフトになぜかトランプ大統領が参戦…チェルシー主将&MVPが心境を明かす「彼は留まりたかったようだ」「困惑した」【クラブW杯】