• トップ
  • ニュース一覧
  • 湘南指揮官の慧眼と手腕。鈴木淳之介をなぜDFにコンバートしたのか。本誌担当記者に訊いてみた。育成の軸は“選手のスペシャリティを引き出す”

湘南指揮官の慧眼と手腕。鈴木淳之介をなぜDFにコンバートしたのか。本誌担当記者に訊いてみた。育成の軸は“選手のスペシャリティを引き出す”

カテゴリ:Jリーグ

サッカーダイジェストWeb編集部

2025年06月28日

「実は、他にも成長した選手がいます」

湘南で就任5年目の山口監督。選手に“違う景色”を見せることで、ポテンシャルを引き出している。写真:永島裕基

画像を見る

――そもそも、なぜ湘南でボランチからDFにコンバートされたの? 山口監督の狙いとは?

「それまで3-5-2のインサイドハーフやアンカーで起用されてきましたが、プロ初年度からセンターバックへの配置換えまでの約2年半、伸び悩んでいた面がありました。彼の元々のストロングはボールを扱う技術の高さでしたが、J1のプレースピードや強度への適応に苦しみ、中盤ではボールをロストする場面が散見されていました。

 山口監督もそれを感じていたなかで『違う景色でプレーしてもらいたかった』と語っています。まずはプロの水に慣れる。そのために、360度の視野を確保しなければいけない中盤ではなく、後ろからのプレッシャーを受けにくく、守備でも前向きのアクションが多いセンターバックで、180度だけを見てプレーしてもらう。そして、いつか中盤に戻った時に、センターバックで身につけたものを武器に戦えるように、という狙いがあったようです。

 山口監督には“選手のスペシャリティを引き出す”という育成の軸があり、淳之介選手のコンバートにも密接に関わっているように感じます。彼のテクニックをさらに伸ばし、プロの舞台で活かすためにはどうすべきなのか。その答えがセンターバックへのコンバートだったと。『センターバックで8番(中盤の攻撃的なポジション)と同じ仕事をしてほしい』という言葉もすごく印象深いです」
 
――選手のポテンシャルを引き出し、高める山口監督の手腕って、やっぱり凄いの?

「選手を飛躍させる、という面で素晴らしい手腕を持っていると感じます。選手個々の最大の特長は何なのか。また、ウィークポイントはどこなのかをしっかりと分析し、それぞれに課題を与える。分かりやすい例が淳之介選手のセンターバック起用であり、淳之介選手は与えられたポジションで結果を残した、つまり課題を乗り越えたからこそ、代表まで上り詰めました。

 実は、他にも本職でないポジションを経験して成長した選手がいます。今季、10番でキャプテンを担っているフォワードの鈴木章斗選手は、1、2年目にインサイドハーフやウイングバックを経験し、苦手だった守備の手法やボールへの関り方を学んだことで、元から持っていた得点能力も活きやすくなり、存在感を高めました。

 松村晟怜選手も同様で、高校時代はセンターバックでしたが、プロデビューは左ウイングバックで、今もサイドでプレーする機会が多い。攻撃への積極性や、特長である左足のキックのバリエーションを増やし、徐々に出場数を伸ばしています。

『どうすれば前線の選手に守備を捉えてもらえるのか、後ろの選手が攻撃を捉えてもらえるのかを大事にしている』(山口監督)との言葉通り、選手に新たな景色を見せて学んでもらう。そのためにポジションにはこだわらない、という理念が、多くの選手を飛躍させている要因なのではないでしょうか」

【画像】ゲームを華やかに彩るJクラブ“チアリーダー”を一挙紹介!
【関連記事】
【画像】長澤まさみ、広瀬すず、今田美桜らを抑えての1位は? サカダイ選手名鑑で集計!「Jリーガーが好きな女性タレントランキング」TOP20を一挙紹介
「一番好き」「あいつは絶対に代表に入るって…」吉田麻也が21歳のJリーガーを絶賛!「最新型だね」
代表初招集の鈴木淳之介、なんか凄そう。本誌湘南担当に訊いてみた。激推しポイントは?「マニアックかもしれませんが…」
【画像】美女がずらり!! 真野恵里菜、平愛梨、高梨臨…新旧日本代表を支える“モデル&タレント妻たち”を一挙紹介!
マリノスらしさって何? それで残留できる? 本誌担当記者に訊いてみた。優先すべきは降格圏脱出。「チームスタイルの再構築はそれから」

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト 2025年7月号
    6月10日(火)発売
    今、面白いクラブを総力特集‼
    ファジアーノ岡山
    徹底読本
    クラブが辿った奇跡のストーリーに迫る
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 2025年7月3日号
    6月19日発売
    新生レアル・マドリー完全攻略読本
    シャビ・アロンソ新体制が始動
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 完全保存版
    1月17日発売
    第103回全国高校サッカー選手権
    決戦速報号
    前橋育英が7年ぶりの戴冠
    全47試合&活躍選手を詳報!
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ