プレミアリーグには遠藤と三笘の２人以外に、鎌田大地（クリスタル・パレス）、田中碧（リーズ）、冨安健洋（アーセナル）という面々がいる。チャンピオンシップでプレーする日本人選手たちは彼らに追いつけ追い越せで切磋琢磨していくはずだ。

「日本人選手がこれだけイングランドで数多くプレーするようになったのは、日本サッカーのレベルアップを象徴する１つの出来事だと思います。

　僕を含めて日本人はみんな負けず嫌いですし、一人ひとりがやるべきことを徹底してやっている。絶対に手を抜かないですし、常にハードワークを怠らない。チームファーストで、チームの勝利を最優先に考えてアクションを起こします。

　そういう姿勢やメンタリティが高く評価されているからこそ、日本人選手に目を向けるチームが増えたのかなと。そして誰かが結果を出せば、他のチームも手を上げるようになる。良い相乗効果が生まれていると感じます。

　僕自身はこれからチャンピオンシップに参戦するところですけど、自分のやるべきことをきちんとやれば、十分できると思う。毎日成長を求めて貪欲に取り組んでいくことが、成功への絶対条件だと考えています。

　少しでも気を抜いたら落ちていくでしょうし、先へ先へというモチベーションを高く持ち続けなければ進化はない。常にそのことを肝に銘じて、戦っていくつもりです」
 

　新たなチャレンジに向け、気合を入れる岩田。これまでフットボールリーグ１（３部に相当）だったため、日本で映像を通して彼のプレーを見るのは難しかったが、来季からはDAZN配信を通してチェックできるようになるはずだ。

「日本の友だちからも『やっと試合を見れる環境になる』と言われましたけど、家族や仲間を含めて多くの人に少しは恩返しできるようになったのかなと思います（笑）。

　僕はもともとJ３だった大分トリニータから成り上がってきた選手。イングランドでも３部から２部、１部と着実に上がっていければ、すごく自分らしいなと感じます。バーミンガムでそういうキャリアを描ければ一番良い。開幕から良いスタートを切れるように調整していきます」

　岩田智輝という注目プレーヤーが加わる来季のチャンピオンシップはとにかく熱い。我々もその動向をこれまで以上に注視していくべきだろう。

※このシリーズ了

取材・文●元川悦子（フリーライター）

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