勝負への意識の差が出る時間帯に失点
一方で、後半の序盤以降は、日本が先述のプレー、49分の佐野のドリブルや16分の大橋の飛び出しなどで打開するシーンが増えたせいか、あるいは疲れのためか、オーストラリアは守備ブロックを低く構えるようになった。
それを確認した日本は64分、久保建英や中村敬斗を投入し、瀬古歩夢も高い位置へ出て中村をサポートするなど、前半とは変わり、高い位置へ人数をかけていく。80分の久保の右足シュートをはじめ、決定機を作り出した。
ところが、好機で1点を決め切れずにいると、終了間際の90分、悔しいシーンが訪れてしまう。
鎌田はボランチに移って以降、他にも無理にキープを試みてボールを奪われる場面があったが、即時奪回に成功して事なきを得たそれまでの場面とは異なり、ここでは深く押し込まれるきっかけに。
それを確認した日本は64分、久保建英や中村敬斗を投入し、瀬古歩夢も高い位置へ出て中村をサポートするなど、前半とは変わり、高い位置へ人数をかけていく。80分の久保の右足シュートをはじめ、決定機を作り出した。
ところが、好機で1点を決め切れずにいると、終了間際の90分、悔しいシーンが訪れてしまう。
鎌田はボランチに移って以降、他にも無理にキープを試みてボールを奪われる場面があったが、即時奪回に成功して事なきを得たそれまでの場面とは異なり、ここでは深く押し込まれるきっかけに。
そして、自陣深くで相手のスローイン。ボランチの鎌田がサイドに釣り出され、藤田も釣り出され、その間を通されたパスから瀬古がターンを許し、最後はベヒッチが右足でゴール。戻り遅れた久保、ターンを許した瀬古だけでなく、藤田はスローインを見ていなかったし、全体的に緩みがあった。勝負への意識の差が出る時間帯だった。
オーストラリアはホーム戦でも辛うじて1-1で引き分けた相手なので、今回の急造スタメンかつアウェーでは敗戦もあり得ると予想はしたが、結果はあまりに劇的すぎた。
それにしても、こんなスタメンを組んで負ければ、ライバル国から非難轟々の的になるのは目に見えている。おそらく代表スタッフでも誰かは助言しただろう。それでも目標から逆算し、実行してみせた森保監督の胆力は恐ろしい。来年のW杯への決意、覚悟を感じた試合でもある。
文●清水英斗(サッカーライター)
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