「奇跡」から本物の進化は見込めない
ただし「奇跡」は、ストーリーとしては美しいし、それはフットボールの醍醐味でもあるが、そこから本物の進化は見込めない。日本サッカーの歴史にも「ベルリン」「メキシコ」「マイアミ」など、何度も奇跡の金字塔が刻まれてきた。しかし本当に進化を促したのは、真摯に敗因を追求したメキシコや米国ワールドカップ(ドーハ)の予選だったに違いない。
敗れてなお長期的ヴィジョンの中で、より大きな収穫を得たのはおそらく日本の方だ。この日のスタメン組のプレーを見れば、伊東純也、堂安、遠藤、守田英正...あるいは三笘薫でさえも心穏やかではいられないかもしれない。
また少なからず緊張が見えた2人のJリーガー(俵積田晃太、谷晃生)は、新鮮な危機意識を募らせた可能性もある。こうして戦力を洗い出し刺激することで、チームはマンネリを脱却し競争力を高め新境地へと向かう。
敗れてなお長期的ヴィジョンの中で、より大きな収穫を得たのはおそらく日本の方だ。この日のスタメン組のプレーを見れば、伊東純也、堂安、遠藤、守田英正...あるいは三笘薫でさえも心穏やかではいられないかもしれない。
また少なからず緊張が見えた2人のJリーガー(俵積田晃太、谷晃生)は、新鮮な危機意識を募らせた可能性もある。こうして戦力を洗い出し刺激することで、チームはマンネリを脱却し競争力を高め新境地へと向かう。
この一戦では、引いた相手を崩せなかったという課題より、むしろ即席のメンバーでここまで攻守にゲームをコントロールできたという事実の方が重要だ。
黒星という火傷は、癒えてしまえば忘れ去られる。しかし発掘された戦力は、貴重な財産として積み上がっていく。
文●加部究(スポーツライター)
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