• トップ
  • ニュース一覧
  • 森保一監督が提示した豪胆な度胸試しは、「最強」を炙り出すプロセスとして必要不可欠。マンネリを脱却し競争力を高め新境地へ

森保一監督が提示した豪胆な度胸試しは、「最強」を炙り出すプロセスとして必要不可欠。マンネリを脱却し競争力を高め新境地へ

カテゴリ:連載・コラム

加部 究

2025年06月06日

「奇跡」から本物の進化は見込めない

勝者はオーストラリア。ただ、より大きな収穫を得たのはおそらく日本の方だ。(C)SOCCER DIGEST

画像を見る

 ただし「奇跡」は、ストーリーとしては美しいし、それはフットボールの醍醐味でもあるが、そこから本物の進化は見込めない。日本サッカーの歴史にも「ベルリン」「メキシコ」「マイアミ」など、何度も奇跡の金字塔が刻まれてきた。しかし本当に進化を促したのは、真摯に敗因を追求したメキシコや米国ワールドカップ(ドーハ)の予選だったに違いない。

 敗れてなお長期的ヴィジョンの中で、より大きな収穫を得たのはおそらく日本の方だ。この日のスタメン組のプレーを見れば、伊東純也、堂安、遠藤、守田英正...あるいは三笘薫でさえも心穏やかではいられないかもしれない。

 また少なからず緊張が見えた2人のJリーガー(俵積田晃太、谷晃生)は、新鮮な危機意識を募らせた可能性もある。こうして戦力を洗い出し刺激することで、チームはマンネリを脱却し競争力を高め新境地へと向かう。
 
 この一戦では、引いた相手を崩せなかったという課題より、むしろ即席のメンバーでここまで攻守にゲームをコントロールできたという事実の方が重要だ。

 黒星という火傷は、癒えてしまえば忘れ去られる。しかし発掘された戦力は、貴重な財産として積み上がっていく。

文●加部究(スポーツライター)

【記事】「上手い選手が付ける番号なので」久保建英が“10番”着用に本音。驚きのベンチスタートには「僕が決めるわけじゃないんで…」

【記事】「本当に凄まじい選手だ」日本撃破の豪州代表キャプテンが絶賛した森保ジャパン戦士は?「全てにおいて素晴らしい」【現地発】

【記事】日本代表が“勝つ気のない相手”に負けるなど許されない。「ベタ引き恐怖症」のままではW杯優勝など夢物語だ【担当記者コラム】
 
【関連記事】
【画像】日本代表のオーストラリア戦出場16選手&監督の採点・寸評を一挙紹介! 最高点は対人の強さを発揮したCB。代表デビュー組の評価は?
日本代表が“勝つ気のない相手”に負けるなど許されない。「ベタ引き恐怖症」のままではW杯優勝など夢物語だ【担当記者コラム】
「上手い選手が付ける番号なので」久保建英が“10番”着用に本音。驚きのベンチスタートには「僕が決めるわけじゃないんで…」
「本当に凄まじい選手だ」日本撃破の豪州代表キャプテンが絶賛した森保ジャパン戦士は?「全てにおいて素晴らしい」【現地発】
「2軍なんかじゃない」豪州代表CBが涙を拭いながら激賞した“日本人の精神力”。「ザイオンと一緒にいるからよく分かる」【W杯予選】

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト 2025年7月号
    6月10日(火)発売
    今、面白いクラブを総力特集‼
    ファジアーノ岡山
    徹底読本
    クラブが辿った奇跡のストーリーに迫る
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 2025年6月19日号
    6月5日発売
    クラブワールドカップ2025
    出場32チーム選手名鑑
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 完全保存版
    1月17日発売
    第103回全国高校サッカー選手権
    決戦速報号
    前橋育英が7年ぶりの戴冠
    全47試合&活躍選手を詳報!
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ