リーダーのフリックはヨハン・クライフやジョゼップ・グアルディオラを引き合いに出す必要のないドイツ人指揮官だ。彼は救世主と名乗ることもないが、ラ・マシアに言及することで、バルサのスタイルに共感していることを明白に示している。
バルサは歴史的に、監督がレアル・マドリーよりもずっと重要な役割を果たしてきた。フリックは、その常に楽観的なプレースタイルをコーチ陣と選手たちに共有させることに成功し、ファミリー感を前面に押し出した賞讃に値するチームを作り上げた。それはリオネル・メッシの不在を嘆く時代に終止符が打たれた瞬間でもあった。
ファミリー感を前面に押し出した賞讃に値するチームを作り上げた
フリック・バルサは常にもう後戻りはできないという錯覚を起こさせる。選手たちが勝者のメンタリティを維持し、エネルギーがみなぎり、リスクを恐れずプレーし続けるためには、ファンの誇り高いサポートも必要だ。
3月のインターナショナルブレイク期間中、バルセロナの街では、延期されていたオサスナ戦を心待ちにし、“FIFAウイルス”が恐れられていた。人々は、夢中にボールを追いかけて、グラウンドを駆け回った子供の頃のように、自分たちのチームの攻撃とゴールを邪魔するものや人を一切許さない。バルセロナの街はフリック・バルサの虜になっている。
文●ラモン・ベサ(エル・パイス紙バルセロナ番)
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