【熊本】家に帰れるありがたさ--。巻の言葉に象徴される3か月ぶりの“ホーム試合”の意義

カテゴリ:Jリーグ

本田健介(サッカーダイジェスト)

2016年07月04日

「この試合を絶対に忘れずに進むことが大事」(嶋田)

試合後、サポーターたちに挨拶をする巻。C大阪の応援席からも熊本コールが響いた。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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 試合には負けた。だが、巻はこのゲームの重要性をこう説明する。
 
「本来はもっと11人でやりたかったなあと。これだけの雰囲気だったので、それが正直なとところです。でもなによりもホームに戻ってこられたというのが大きいことで、帰れる場所があるというのは本当にありがたいことです」
 
 いまだ熊本では避難所での生活を強いられている方がいる。この日、偶然にスタジアムから乗ったタクシーの運転手の方は、益城町に住んでおり、家は倒壊したのだという。地震が起こった際には家の炬燵で寝ており、天井の崩落を炬燵が守ってくれ、命からがらに逃げ出したという。そして今も避難所で生活を続けているというのだ。
 
 帰れる場所があることのありがたさ――それは選手、サポーター、そして多くの人が実感していることなのだろう。
 
 だからこそ復興のシンボルとなる熊本がホームのうまかな・よかなスタジアムに戻ってこられた意味は大きい。
 
「この試合を絶対に忘れずに進むことが大事」
 
 ユース出身の有望株・嶋田は強調する。
 
 震災の影響でリーグ戦から一時離れたことで、熊本は今後タイトなスケジュールを乗り越えていかなくてはいけない。次節は中2日、7月6日(水)にアウェーで山形と対戦する。
 
「僕らは勝点を重ねていって、このスタジアムをちょっとずつ真っ赤に染めていって、ぐるっと一周真っ赤なスタジアムにしていきたい。それが僕らとしての復興なのかなと」(巻)
 
「皆さんの声援は本当にありがたいですし、熊本では絶対に勝ちたいので、負けるのは今日だけで今後は勝点3を掴んでいきたいです」(岡本)
 
 熊本の戦いは始まったばかりだ。今後も苦境に何度も立たされるだろう。でも、その背中を押す多くのサポーターたちがいる。その心強さはホーム復帰戦で証明された。
 
取材・文:本田健介(サッカーダイジェスト)
 

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