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日本代表に帰化選手は必要なのか。京都の救世主は意欲を見せたが、“5年問題”も立ちはだかる。真剣にW杯優勝を目論むなら…

カテゴリ:日本代表

加部 究

2025年04月28日

インドネシアや中国が帰化選手たちに依存している間は、ライバルとして脅威になる可能性は薄い

京都でゴールを量産しているラファエル・エリアス。写真:田中研治(サッカーダイジェスト写真部)

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 ただ、以後、日本のサッカーがさらに急成長を遂げると、帰化選手問題が俎上に載ることはなくなった。今では代表選手たちの大半が欧州のクラブに所属し、逆にJリーグでは助っ人選手がベンチを温めるのも珍しくなくなった。こうした歴史や背景を見ても、選手が育つために肝要なのは、個々の資質以上に環境だということがよく分かる。

 アマチュア時代は弱小で「サッカーには向かない」と揶揄されてきた日本人も、育成環境が整備され、国民全体の注目度が増すと、競技人口が増えて質量ともに充実し、アジアでは突出した実力を示すようになった。

 裏返せば、インドネシアや中国が帰化選手たちに依存している間は、ライバルとして脅威になる可能性は薄い。一方で来日して帰化を希望する選手がいたとしても、日本代表入りにはFIFAの厳しいルールが立ちはだかる。
 
 例えば最近では、京都の救世主として脚光を浴びているラファエル・エリアスが、将来の日本代表入りへの願望を語り、話題を集めた。だがFIFAの規定では、エリアスのように両親や祖父母が日本と無縁な場合、5年以上継続的に日本に居住する必要がある。

 つまり、現在26歳のエリアスが帰化を認められるのは31歳の頃で、しかもこの間は、Jリーグでプレーし続けることが条件になる。これで欧州組が大半を占める代表チームに食い込めるのかと言えば、あまり現実的ではない。

 もちろん、久保建英のように、日本人選手がスペインで理想的な土台を築いた例を見れば、日本の環境整備にもまだまだ改善の余地はある。しかし、これだけ輸出国として評価を高めている実情を見ても、もし帰化選手を日本代表入りさせるなら、優れた才能を10代のうちにスカウトし、20歳代前半で欧州へ送り出すしかない。

 日本が真剣にW杯優勝を目論むなら、そのくらい大胆なプロジェクトが必要かもしれない。(文中敬称略)

文●加部究(スポーツライター)

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