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日本代表に帰化選手は必要なのか。京都の救世主は意欲を見せたが、“5年問題”も立ちはだかる。真剣にW杯優勝を目論むなら…

カテゴリ:日本代表

加部 究

2025年04月28日

実はアマチュア時代も帰化選手たちが重要な役割を担ってきた

森保ジャパンは開催国を除き、世界最速で北中米W杯出場を決めた。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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 ワールドカップ(W杯)の出場枠が大幅に拡大され、千載一遇のチャンス到来で、多くの帰化選手を起用したインドネシアや、中国の変容ぶりが話題を集めた。元々オランダ領だったインドネシアは、元統治国でキャリアを重ねた選手たちを抜擢し、中国の方は国内リーグに参戦した助っ人選手を帰化させて代表チームに加えた。

 実はアマチュア時代の日本も、帰化選手たちが重要な役割を担ってきた。日本では1965年に、サッカーが他の競技に先駆けて初めての全国リーグを起ち上げ、助っ人第1号としてヤンマーディーゼル(現セレッソ大阪)に加入したのがネルソン吉村だった。

 後に日本国籍を取得し、吉村大志郎として代表チームでも帰化選手第1号として活躍するのだが、ヤンマーは助っ人選手の発掘選考をサンパウロのAUSP(2世連合会)に託している。ちょうどこの頃、AUSPは総合スポーツ大会の開催に踏み切り、第1回大会のサッカーで得点王に輝いたのが19歳の吉村だった。

 まだブラジルでは、日本人と言えば「サッカーが下手な国民」と同義語だった。しかし、皮肉にもブラジルで生まれ育った日系2世選手たちが、環境さえ与えられれば、日本人でも十分にプレーできることを証明していた。アマチュア時代に日の丸をつけた吉村も与那城ジョージも、JSL(日本サッカーリーグ)では圧倒的なスキルを持つプレーメイカーとして君臨した。
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 その後、与那城にスカウトされて読売クラブ(現東京ヴェルディ)に加わったラモス瑠偉がW杯に肉薄し、18歳で日産自動車(現横浜F・マリノス)に加入した呂比須ワグナーが帰化選手としては初めて本大会に出場するのだが、概ね20世紀まではブラジルで生まれ育った助っ人選手たちの実力は、明らかに日本人選手たちを凌駕していた。

 そして21世紀初頭までは、この流れも引き継がれた。2002年、2006年と2度のW杯を戦った三都主アレサンドロや、2010年南アフリカ大会で守備の要としてチームを牽引した田中マルクス闘莉王は、日本の高校へ留学しプロへの道を切り拓いた。

 一方で、対照的に日本生まれの李忠成やハーフナー・マイクは、父が恵まれた環境でプレーを磨いてきた。忠成の父・鉄泰は、日本の高校では歯が立たない東京朝鮮で幼少時からボールに親しみ、マイクの父ディドは、欧州を制した直後のPSVから誘われるほどの守護神だった。李やハーフナーが育つ頃の日本ではプロも創設され、良血アスリートはJリーグのアカデミーで育まれた。
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