【バイタルエリアの仕事人】vol.51 城福浩|現代はバイタルエリアに入るために高度な技術や判断が必要。その度合いからサッカーの進歩がよく分かる
カテゴリ:Jリーグ
2025年04月23日
20位ではない評価をしてくれた方には「何で?」
東京Vの監督に就任して今季で4年目。かつてはFC東京を率いた経験もあるだけに、“ライバル”のチームで指揮を執ることになった時、いかなる心境だったのか。また昨季や今季のここまでの戦いぶりを、どう見ているのか。
――◆――◆――
一社会人からJのクラブに足を踏み入れた、きっかけになったのがFC東京ですし、長い間、育成部門でサッカーを学ばせてもらいました。最終的にトップチームの監督もやらせてもらった。当たり前ですけど、自分にとって特別なクラブです。
ヴェルディとの東京ダービーが、FC東京側から見て、どんなものか、ヴェルディというチームがどういう捉え方をされているのかは、痛いほど分かっていました。他の指導者の方より大きな決断を強いられたのは、確かです。この決断の大きさを、誰かに説明するのはなかなか難しいですね。
昨シーズンの開幕前、ヴェルディの評価は低かった。いくつかのメディアでの下馬評は、極めて常識的な予想で「それは、そうだろうな」という感覚でした。J1の経験値の高い選手を補強できる資金が潤沢にあったわけではないですから。
また、その前年のJ2では、薄氷を踏むような戦いでJ1昇格を果たしました。J2のなかでも中位ぐらいの予算のクラブが、高い予想や評価を得るはずがありません。それは極めて自然なことです。むしろ、20位ではない評価をしてくれた方には、「何で?」と聞きたいぐらいでした。
周囲の評価を跳ね返したいと思うエネルギーが、ヴェルディにはあった。日本サッカー界のなかで非常に偉大な歴史を持ったクラブで、しかも、どん底を見て、さらにエネルギーを掻き立てられた部分はあります。J2から脱すると多くの人が思ってなかったなか、J1の場を掴んだ。
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一社会人からJのクラブに足を踏み入れた、きっかけになったのがFC東京ですし、長い間、育成部門でサッカーを学ばせてもらいました。最終的にトップチームの監督もやらせてもらった。当たり前ですけど、自分にとって特別なクラブです。
ヴェルディとの東京ダービーが、FC東京側から見て、どんなものか、ヴェルディというチームがどういう捉え方をされているのかは、痛いほど分かっていました。他の指導者の方より大きな決断を強いられたのは、確かです。この決断の大きさを、誰かに説明するのはなかなか難しいですね。
昨シーズンの開幕前、ヴェルディの評価は低かった。いくつかのメディアでの下馬評は、極めて常識的な予想で「それは、そうだろうな」という感覚でした。J1の経験値の高い選手を補強できる資金が潤沢にあったわけではないですから。
また、その前年のJ2では、薄氷を踏むような戦いでJ1昇格を果たしました。J2のなかでも中位ぐらいの予算のクラブが、高い予想や評価を得るはずがありません。それは極めて自然なことです。むしろ、20位ではない評価をしてくれた方には、「何で?」と聞きたいぐらいでした。
周囲の評価を跳ね返したいと思うエネルギーが、ヴェルディにはあった。日本サッカー界のなかで非常に偉大な歴史を持ったクラブで、しかも、どん底を見て、さらにエネルギーを掻き立てられた部分はあります。J2から脱すると多くの人が思ってなかったなか、J1の場を掴んだ。
どこまで戦えるかは、未知数でした。何位になるかは、やってみないと分からなかったですけど、J1の座を絶対に手放したくないというエネルギーは内部にいたからこそ分かっていました。
このエネルギーは、上手く表現できないほどでした。そのエネルギーを、一つの方向に向かわせ、ベクトルを合わせていけば“お荷物”のような状況、変な戦いにはならないとは思っていました。
今季も、自分たちがチャレンジャーで居続けなくてはいけないのは、明らかです。去年のヴェルディには、特筆される頑張りを見せた選手たちがいた。これは、彼らが勝ち取ったものなので、何も非難されるものではない。
それによって彼らの評価が上がり、他のクラブから興味を持たれることが、オフシーズンに非常に多かった。人間なので、それを勘違いとするのは、少し気の毒です。25年はもう1回、頑張り直さなければいけないとなっても、人間なので。チャレンジャー精神が、どこか薄れて、むしろ相手の方が、挑戦者としての精神が強いような開幕になってしまった。
そういう難しい状況で突入した25年。少し持ち直したり、踏ん張ったりしながら戦っています。今は、自分たちも目を覚まして、やらなければいけないこと、チャレンジしなければいけないことを、もう一度。去年とは、また違う。去年の思いに負けないような気持ちを持ちながら、今、前半戦を戦っている状況です。
※後編に続く。次回は4月24日に公開予定です。
取材・構成●野口一郎(サッカーダイジェストWeb編集部)
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このエネルギーは、上手く表現できないほどでした。そのエネルギーを、一つの方向に向かわせ、ベクトルを合わせていけば“お荷物”のような状況、変な戦いにはならないとは思っていました。
今季も、自分たちがチャレンジャーで居続けなくてはいけないのは、明らかです。去年のヴェルディには、特筆される頑張りを見せた選手たちがいた。これは、彼らが勝ち取ったものなので、何も非難されるものではない。
それによって彼らの評価が上がり、他のクラブから興味を持たれることが、オフシーズンに非常に多かった。人間なので、それを勘違いとするのは、少し気の毒です。25年はもう1回、頑張り直さなければいけないとなっても、人間なので。チャレンジャー精神が、どこか薄れて、むしろ相手の方が、挑戦者としての精神が強いような開幕になってしまった。
そういう難しい状況で突入した25年。少し持ち直したり、踏ん張ったりしながら戦っています。今は、自分たちも目を覚まして、やらなければいけないこと、チャレンジしなければいけないことを、もう一度。去年とは、また違う。去年の思いに負けないような気持ちを持ちながら、今、前半戦を戦っている状況です。
※後編に続く。次回は4月24日に公開予定です。
取材・構成●野口一郎(サッカーダイジェストWeb編集部)
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