昨日の勝利は、明日の勝利を約束してくれるものではない
26年北中米W杯のアジア予選で、そのザックジャパンを超える強さを見せつけ、最終予選の3試合を残して“世界最速”で本大会出場を決めた森保ジャパンに、かつてのドイツ代表や日本代表のような過信や慢心は感じられない。
14年W杯当時、ザックジャパンにはまだ約半数の国内組がいたが、今回の予選突破を決めた3月20日のバーレーン戦は交代出場の5人も含め、ピッチに立った16人全員が欧州組。タレント力、陣容の充実度は10年前の比ではなく、さらに22年のカタールW杯でも指揮を執り、16強へと導いた森保一監督の代表レベルでの経験値は、ザックのそれを余裕で上回る。アジア予選を戦いながら3バックという新たな武器を手に入れた点も、評価に値するだろう。
それでも、慢心という影は音もなく忍び寄る。
“世界最速”はメディアが嬉々として使いたがるキャッチーなワードだが、そこに大きな価値はない。大切なのは、ここから本大会までの間に、どれだけ新戦力を発掘し、チーム内競争を喚起し、W杯仕様の戦い方を身に付けられるか、だ。昨日の勝利は、明日の勝利を約束してくれるものではない。その事実を、あらためて胸に刻み込んでおくべきだろう。
14年W杯当時、ザックジャパンにはまだ約半数の国内組がいたが、今回の予選突破を決めた3月20日のバーレーン戦は交代出場の5人も含め、ピッチに立った16人全員が欧州組。タレント力、陣容の充実度は10年前の比ではなく、さらに22年のカタールW杯でも指揮を執り、16強へと導いた森保一監督の代表レベルでの経験値は、ザックのそれを余裕で上回る。アジア予選を戦いながら3バックという新たな武器を手に入れた点も、評価に値するだろう。
それでも、慢心という影は音もなく忍び寄る。
“世界最速”はメディアが嬉々として使いたがるキャッチーなワードだが、そこに大きな価値はない。大切なのは、ここから本大会までの間に、どれだけ新戦力を発掘し、チーム内競争を喚起し、W杯仕様の戦い方を身に付けられるか、だ。昨日の勝利は、明日の勝利を約束してくれるものではない。その事実を、あらためて胸に刻み込んでおくべきだろう。
18年ロシアW杯に“世界最速”で出場を決めたブラジルは、ドイツと並ぶ優勝候補の最右翼に推されながら、結局ベスト8で散った。優勝を逃した最大の要因は、ネイマールを筆頭とする主力選手たちのメンタルの弱さ。常に主導権を握って戦えた南米予選では、先制されて追い込まれる展開をほとんど経験できなかったが、にもかかわらず大会前に欧州の列強国とのテストマッチを多く組めなかったことが、勝負所で響いた。
浮かれず、騒がず、批判すべきところは批判するメディアの真摯な姿勢とともに、予選終了後の協会のマッチメイクも、「ベスト8越え」の重要な鍵を握りそうだ。
文●吉田治良
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