• トップ
  • ニュース一覧
  • 森保Jに過信は感じられないが、慢心という影は音もなく忍び寄る。“世界最速”に大きな価値はない。本大会までにW杯仕様の戦い方を身に付けられるか

森保Jに過信は感じられないが、慢心という影は音もなく忍び寄る。“世界最速”に大きな価値はない。本大会までにW杯仕様の戦い方を身に付けられるか

カテゴリ:日本代表

吉田治良

2025年03月21日

昨日の勝利は、明日の勝利を約束してくれるものではない

前回大会では16強に導いた。森保監督の代表レベルでの経験値はザックのそれを余裕で上回る。(C)SOCCER DIGEST

画像を見る

 26年北中米W杯のアジア予選で、そのザックジャパンを超える強さを見せつけ、最終予選の3試合を残して“世界最速”で本大会出場を決めた森保ジャパンに、かつてのドイツ代表や日本代表のような過信や慢心は感じられない。

 14年W杯当時、ザックジャパンにはまだ約半数の国内組がいたが、今回の予選突破を決めた3月20日のバーレーン戦は交代出場の5人も含め、ピッチに立った16人全員が欧州組。タレント力、陣容の充実度は10年前の比ではなく、さらに22年のカタールW杯でも指揮を執り、16強へと導いた森保一監督の代表レベルでの経験値は、ザックのそれを余裕で上回る。アジア予選を戦いながら3バックという新たな武器を手に入れた点も、評価に値するだろう。

 それでも、慢心という影は音もなく忍び寄る。

“世界最速”はメディアが嬉々として使いたがるキャッチーなワードだが、そこに大きな価値はない。大切なのは、ここから本大会までの間に、どれだけ新戦力を発掘し、チーム内競争を喚起し、W杯仕様の戦い方を身に付けられるか、だ。昨日の勝利は、明日の勝利を約束してくれるものではない。その事実を、あらためて胸に刻み込んでおくべきだろう。
 
 18年ロシアW杯に“世界最速”で出場を決めたブラジルは、ドイツと並ぶ優勝候補の最右翼に推されながら、結局ベスト8で散った。優勝を逃した最大の要因は、ネイマールを筆頭とする主力選手たちのメンタルの弱さ。常に主導権を握って戦えた南米予選では、先制されて追い込まれる展開をほとんど経験できなかったが、にもかかわらず大会前に欧州の列強国とのテストマッチを多く組めなかったことが、勝負所で響いた。

 浮かれず、騒がず、批判すべきところは批判するメディアの真摯な姿勢とともに、予選終了後の協会のマッチメイクも、「ベスト8越え」の重要な鍵を握りそうだ。

文●吉田治良

【画像】日本代表戦の中継を現地から盛り上げた影山優佳を特集!

【記事】「一睡もしていない」日本代表の森保監督がW杯出場決定後の行動を明かす「平常心で試合に臨んでいたと思っていたんですが…」

【記事】森保一監督が最終予選で貫いた“3バック”は本当に最適解か? W杯出場決定から、再考の構想はあるはずだが…
 
【関連記事】
【画像】日本代表のバーレーン戦出場16選手&監督の採点・寸評を一挙紹介! 2選手に7点台の高評価。MOMは1G1Aの20番
「一睡もしていない」日本代表の森保監督がW杯出場決定後の行動を明かす「平常心で試合に臨んでいたと思っていたんですが…」
森保一監督が最終予選で貫いた“3バック”は本当に最適解か? W杯出場決定から、再考の構想はあるはずだが…
「アウェーの時とは別物だった」これが日本に0-5で敗れたチームなのか? 久保建英も驚愕したバーレーンの変貌。特に驚異的だったのが…
「感覚的に合う――」森保監督、まだ同時スタメンがない自称“ひねくれ者”コンビをそろそろ先発で並べてもいいのでは?【担当記者コラム】

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト 王国の誇りを胸に
    4月10日発売
    サッカー王国復活へ
    清水エスパルス
    3年ぶりのJ1で異彩を放つ
    オレンジ戦士たちの真髄
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 特別企画
    5月1日発売
    プレミアリーグ
    スター★100人物語
    絆、ルーツ、感動秘話など
    百人百通りのドラマがここに!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 完全保存版
    1月17日発売
    第103回全国高校サッカー選手権
    決戦速報号
    前橋育英が7年ぶりの戴冠
    全47試合&活躍選手を詳報!
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ