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選手権で一躍スターに。前橋育英の疾風ドリブラー白井誠也のその後。多感な時期の悩み、ひしひしと伝わる進化への強い意志

カテゴリ:高校・ユース・その他

安藤隆人

2025年03月12日

正確な胸トラップからハーフボレーでフィニッシュ

前回の選手権で前橋育英が7大会ぶり2度目の全国制覇。白井も際立つ活躍で優勝に貢献した。写真:金子拓弥(サッカーダイジェスト写真部)

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 多感な時期だけに悩んでしまうこともある。だが、白井のプレーを見ていると、必死で工夫をしよう、プレーの幅を広げようとする確固たる意志がひしひしと伝わってきた。

 大会最終戦となった帝京との一戦、右サイドハーフでスタメン出場した白井は、ワイドに張り出してサイドチェンジを受けると、ドリブルすると見せかけてFW四方田泰我にクサビを当ててから追い越す動きを見せたり、パスするフリをしてドリブルを仕掛けたりと変化をつけていた。

 さらに中央に絞って、柴野快仁と竹ノ谷優驚スベディのダブルボランチ、トップ下の平林尊琉と距離を詰めて、ダイレクトプレーや3人目の動きで攻撃に厚みをもたらすなど効果的なプレーを見せた。
 
 1-0で迎えた29分には流れるような連係で左サイドを突破したDF牧野奨のクロスに対し、「今日は風が強かったので、クロスが流れてくると思ったので、あえて遅れて入りました」とマークを外してからファーサイドのスペースに飛び込むと、スピードあるボールを正確に胸トラップしてハーフボレーでゴールに流し込んだ。1ゴールの活躍でチームを2-0の勝利に導いたが、白井はしっかりと自分自身と向き合っていた。

「僕はスペースがあるなかでスピードに乗ってかわしていくドリブルが得意なのですが、カバーが早かったり、多かったりすると難しくなる。そうなった時に、シンプルにプレーする部分は意識して取り組んでいます。ただ、この2日間で山田耕介監督から『もっともっと仕掛けろ』と言われたように、シンプルなプレーばかりしようとすると、やっぱりドリブルが磨かれない。今はいろいろなことにトライしたうえで、自分を磨いて、その先に自分のドリブルをもっと進化させたいです。何回失敗しても、後ろには良いディフェンダーがいるので、どんどんチャレンジして場数を踏んでいきたい」

 喧騒に惑わされず、謙虚に、かつ堂々と。上州の疾風ドリブラー白井誠也は、信念と客観性を持ち続けて、心身ともに己を磨き続ける。

取材・文●安藤隆人(サッカージャーナリスト)

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