恩師・鬼木監督の退任をどう受け止めたのか
積み重ねたドラマチックな日々。もっとも昨季、2024年は改めて脇坂にとって忘れられない1年になったに違いない。
憧れの中村憲剛さんの14番を継承して3年目、満を持してキャプテンに就任し、新たな時代を作るはずだった。しかし、少なくないメンバーの入れ替えをしたチームは、シーズン開幕直後に大会制覇を悲願としたACLでまさかの敗退を喫し、リーグ戦でも黒星が先行。結果と内容の浮き沈みは激しく、秋口のルヴァンカップ準決勝で敗れ無冠が決まると、指揮8年目を迎えていた鬼木達監督の2024年限りでの退任も発表された。そして脇坂は人生初の肉離れで、終盤戦を欠場することになる。
「試合に絡めなかったプロ1年目とはまた違うんですけど、正直言って苦しい1年でした。もがき続けた日々だったかなと。
まずフロンターレがタイトルを取れなかったのが一番悔しい。自分が入団してから22年もタイトルを取れませんでしたけど、その時はリーグ2位。でも去年はリーグ戦も8位。なおかつ、チームの先頭に立たないといけないのに、求められるプレーをできなかった。期待を下回るプレーというのが正直な感想で、最後に怪我もしてしまった。悔しさが募るシーズンでした」
憧れの中村憲剛さんの14番を継承して3年目、満を持してキャプテンに就任し、新たな時代を作るはずだった。しかし、少なくないメンバーの入れ替えをしたチームは、シーズン開幕直後に大会制覇を悲願としたACLでまさかの敗退を喫し、リーグ戦でも黒星が先行。結果と内容の浮き沈みは激しく、秋口のルヴァンカップ準決勝で敗れ無冠が決まると、指揮8年目を迎えていた鬼木達監督の2024年限りでの退任も発表された。そして脇坂は人生初の肉離れで、終盤戦を欠場することになる。
「試合に絡めなかったプロ1年目とはまた違うんですけど、正直言って苦しい1年でした。もがき続けた日々だったかなと。
まずフロンターレがタイトルを取れなかったのが一番悔しい。自分が入団してから22年もタイトルを取れませんでしたけど、その時はリーグ2位。でも去年はリーグ戦も8位。なおかつ、チームの先頭に立たないといけないのに、求められるプレーをできなかった。期待を下回るプレーというのが正直な感想で、最後に怪我もしてしまった。悔しさが募るシーズンでした」
守田英正や三笘薫、田中碧らに始まり、旗手怜央、谷口彰悟、山根視来、瀬古樹、大南拓磨らが海外移籍し、宮代大聖、登里享平、山村和也らも新たな挑戦を選択。その分、有望な若手たちも育っているが、キャプテンとして脇坂に求められる仕事は多岐に渡った。
「でも、そういう役割などに左右されない選手でなくてはいけなかった。チームでの自分の立ち位置的に、苦しい状況こそ、自分が変える、プレーや行動で引っ張らないといけなかった。それを監督、クラブの強化の方、サポーターの皆さんは僕に求めていたと思っています。だからやっぱり自分のパフォーマンスが足りなかったというのが一番ですね」
秋口には前述したように、恩師・鬼木監督の2024年限りでの退任も決まった。サッカーはチームスポーツだ。自分だけのせいだと己惚れる気はない。それでも責任は痛感した。
「オニさんが辞めると言いますか、来期はやらないっていうことを聞いた時に率直に思ったのは...『うわ…、俺のパフォーマンスがもっと…』ということ。チームの結果は勝つ時も負ける時もあるので、そこに対してというよりは、やっぱり自分がもっとやりたかった。もっと高いレベルでプレーしていたかったなって思いましたね。チームの結果に自分の出来が直結すると僕は本気で考えているので、そこはやっぱり責任を感じたというか、できなかったなと思います」
悔しさ、葛藤、後悔...。様々な想いを抱えて脇坂が戦い抜いた2024年。そのシーズンを経て、彼はどんな想いで2025年に臨むのか。そこには苦しんだからこそ、新たに見えてきた境地があった。
取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)
「でも、そういう役割などに左右されない選手でなくてはいけなかった。チームでの自分の立ち位置的に、苦しい状況こそ、自分が変える、プレーや行動で引っ張らないといけなかった。それを監督、クラブの強化の方、サポーターの皆さんは僕に求めていたと思っています。だからやっぱり自分のパフォーマンスが足りなかったというのが一番ですね」
秋口には前述したように、恩師・鬼木監督の2024年限りでの退任も決まった。サッカーはチームスポーツだ。自分だけのせいだと己惚れる気はない。それでも責任は痛感した。
「オニさんが辞めると言いますか、来期はやらないっていうことを聞いた時に率直に思ったのは...『うわ…、俺のパフォーマンスがもっと…』ということ。チームの結果は勝つ時も負ける時もあるので、そこに対してというよりは、やっぱり自分がもっとやりたかった。もっと高いレベルでプレーしていたかったなって思いましたね。チームの結果に自分の出来が直結すると僕は本気で考えているので、そこはやっぱり責任を感じたというか、できなかったなと思います」
悔しさ、葛藤、後悔...。様々な想いを抱えて脇坂が戦い抜いた2024年。そのシーズンを経て、彼はどんな想いで2025年に臨むのか。そこには苦しんだからこそ、新たに見えてきた境地があった。
取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)