タイムアップの笛、ピッチの上に座り込む
ヒメネスの控えとしてスタートした今シーズン、控えストライカーとして限られた時間しかなかったなかで、上田は結果を残せぬ日々を過ごしていた。しかしオランダリーグ第6節、9月22日のNAC戦(2-0)でヒメネスが負傷退場し、29分から上田がピッチに飛び出すと、その5分後にはヘディングで今季初ゴール。自信を取り戻した上田は公式戦6試合で4ゴールを固め取りした。その中には強豪ベンフィカ(3-1)相手の得点もあった。
10月31日のデ・クラシケル。好調の上田はアヤックスのCBシュタロの密着マークを受けていた。日本代表ストライカーとクロアチア代表CBの1対1は非常に緊張度の高いもので、片時も目を離すことができなかった。
しかし前半終わりの頃、シュタロとの接触プレーで上田は足を痛めてしまい、途端にプレーが鈍くなった。そして自らベンチに交代を求めた。40分で退いた上田は以降、3か月近くに渡り、辛いリハビリの日々を送ることになった。
「サンティが怪我していたこともあり、チームに必要とされている状態だったのも自覚していた。ようやく自分にまとまったチャンスが来たなかでの怪我だったので。いろんな感情がありましたよね。もちろん、“その試合”で(怪我をした)、というのもありましたし、自分が1年以上、フェイエノールトでやってようやく来たチャンスで怪我をして1か月もプレーできずにアウトしてしまった不甲斐なさもあった。
自分が良くなってきている感覚があったので、焦りというより、もどかしさというのがありました。自分でもガッカリした怪我でした。しかも、ちょうど両親が見に来ていたので...。
一昨年、僕が(フェイエノールトに)移籍したシーズンに来てくれた時はベンチで、全く試合に出ることができませんでした。今シーズンは僕の調子が良く、試合に出られる状態の時に来てくれたんですが、その1試合目で怪我をしてしまった。そのことが僕としてもとても申し訳なかった。
僕がプレーできるところを見せたかったタイミングだった。親に気を使わせるのも申し訳なかった。『自分たちが来たから無理してプレーしたんじゃないか』とか、親もいろいろ思うじゃないですか。そう思わせるのも、すごく不甲斐ながった」
10月31日のデ・クラシケル。好調の上田はアヤックスのCBシュタロの密着マークを受けていた。日本代表ストライカーとクロアチア代表CBの1対1は非常に緊張度の高いもので、片時も目を離すことができなかった。
しかし前半終わりの頃、シュタロとの接触プレーで上田は足を痛めてしまい、途端にプレーが鈍くなった。そして自らベンチに交代を求めた。40分で退いた上田は以降、3か月近くに渡り、辛いリハビリの日々を送ることになった。
「サンティが怪我していたこともあり、チームに必要とされている状態だったのも自覚していた。ようやく自分にまとまったチャンスが来たなかでの怪我だったので。いろんな感情がありましたよね。もちろん、“その試合”で(怪我をした)、というのもありましたし、自分が1年以上、フェイエノールトでやってようやく来たチャンスで怪我をして1か月もプレーできずにアウトしてしまった不甲斐なさもあった。
自分が良くなってきている感覚があったので、焦りというより、もどかしさというのがありました。自分でもガッカリした怪我でした。しかも、ちょうど両親が見に来ていたので...。
一昨年、僕が(フェイエノールトに)移籍したシーズンに来てくれた時はベンチで、全く試合に出ることができませんでした。今シーズンは僕の調子が良く、試合に出られる状態の時に来てくれたんですが、その1試合目で怪我をしてしまった。そのことが僕としてもとても申し訳なかった。
僕がプレーできるところを見せたかったタイミングだった。親に気を使わせるのも申し訳なかった。『自分たちが来たから無理してプレーしたんじゃないか』とか、親もいろいろ思うじゃないですか。そう思わせるのも、すごく不甲斐ながった」
タイムアップの笛が鳴ると、上田はピッチの上に座り込んだ。
「やっぱりキツかったですよ。カウンターも多かった。復帰はしましたけれど、まだ肺とかが弱く、状態を戻しきれてない感覚があるので、練習でも自分で意識的に強度を上げてやってます。やっぱり高いレベルの試合になると高い強度になる。そのなかでみんなで90分間、耐えてうまく補い合えたと思います」
2ゴールを決めたヒメネス、守護神バイローの活躍が光ったが、ポゼッション率はわずか20%。シュート数は8対30。港湾労働者のハードワーク精神をプレーで体現し、無骨に掴んだ3-0の勝利だった。
これでフェイエノールトはCLリーグフェーズ11位と大健闘。ラウンド16進出をかけるプレーオフ進出は決定済み。次節、リールとのアウェーゲームに8位(ラウンド16ストレートイン)をかける。
取材・文●中田 徹
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「やっぱりキツかったですよ。カウンターも多かった。復帰はしましたけれど、まだ肺とかが弱く、状態を戻しきれてない感覚があるので、練習でも自分で意識的に強度を上げてやってます。やっぱり高いレベルの試合になると高い強度になる。そのなかでみんなで90分間、耐えてうまく補い合えたと思います」
2ゴールを決めたヒメネス、守護神バイローの活躍が光ったが、ポゼッション率はわずか20%。シュート数は8対30。港湾労働者のハードワーク精神をプレーで体現し、無骨に掴んだ3-0の勝利だった。
これでフェイエノールトはCLリーグフェーズ11位と大健闘。ラウンド16進出をかけるプレーオフ進出は決定済み。次節、リールとのアウェーゲームに8位(ラウンド16ストレートイン)をかける。
取材・文●中田 徹
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