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「8番の重みは軽々しく言えない」柿谷曜一朗が“我が家”に戻り、泣き笑いの引退会見。香川は「一緒にやった日々はすごい大事な時間だった」と感謝

カテゴリ:Jリーグ

元川悦子

2025年01月23日

「もっと成長したい」と高いレベルを渇望

伝統の8番を8年間、背負った。「森島さんの凄さはやっぱり付けてみないと分からない」。写真:元川悦子

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 改めて19年間のプロキャリアを振り返ってみると、柿谷はC大阪で11年、徳島で4年半、名古屋で2年、バーゼルで1年半プレー。やはりセレッソが人生の中心にあったのは間違いない。その愛するクラブを離れたことが3度あった。

 最初は2009年6月。レンタルで赴いた徳島ではプロとしての姿勢を一から叩き直され、人として大きく成長した。それが12年のC大阪復帰、13年にはJ1で21ゴール、日本代表入りにつながったのは間違いない。

 2度目は2014年夏のバーゼルへのレンタル移籍である。ブラジルW杯で世界トップレベルの凄さを突きつけられたことで「もっと成長したい」と高いレベルを渇望。単身で異国に赴いたのだ。

 そこで現在、南野拓実とモナコで共闘している当時17歳のブリール・エンボロらと出会い、本物のスーパーな才能を目の当たりにした。スイスでは彼自身、必ずしも成功したとは言い切れなかったが、世界基準を肌で感じたという意味で貴重な経験だったと言っていい。

 そして最後は2020年末。この時は「もう2度とセレッソには戻れない」と悲壮な決意を固めての完全移籍だった。奇しくも21年ルヴァンカップ決勝で古巣と激突することになった時のことを会見で問われると、柿谷は堪えていたものが崩れ落ちたのだろう。
 
「泣かへんはずだったのに...」と涙を拭いながら「あの時はまともに寝られないくらいの状態になった。でも『正直、曜一朗はセレッソの曜一朗だから、どうなろうとお前のプレーが楽しみなだけだから』とセレッソサポーターに言ってもらえて、気持ちが楽になった。その方にお礼を言いたいですね」と号泣した。そんな姿からも凄まじいセレッソ愛が見て取れた。

 そういう男がこのクラブでエースナンバー8を8年間も背負ったというのは特筆すべきこと。本人も誇りを感じているに違いない。

「8番の重みというのは、軽々しく言えるもんじゃない。森島(寛晃=現社長)さんの凄さはやっぱり付けてみないと分からないと感じました。プレーどうこうじゃないし、全てにおいての模範にならないといけない。光栄でしたけど、僕は模範には合わない人間。やっぱり着けるべきじゃなかったかなと思いました」と、まず大先輩へのリスペクトを口にした。

 そのうえで、こんな話もしていた。

「森島さんの後、(香川)真司君とキヨ(清武弘嗣)、乾(貴士)君と自分の4人が付けましたけど、彼らはその重みを話せる貴重な仲間。特に真司君は全てにおいて模範になれる選手だと思っています。勝てなかったのはやっぱり香川真司。比べてもらって嬉しかったけど、キャリアや実績は足もとにも及ばないし、比べ物にならない。一番尊敬している選手です」と、柿谷は2006年同期入団の香川の存在に心から感謝したのだ。
 
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