鹿島には鹿島の戦い方がある
最後までその流れが続けば良かったが、終盤の重要局面となった名古屋・京都サンガF.C.との2試合で連続ドロー。この時点でJ1タイトルもACLも難しくなった。結局、中後体制の6戦は無敗で乗り切ったものの、鹿島はシーズンを通して「何かが足りない」という印象は拭えなかった。
その1つは、鈴木依存の攻撃から完全に脱することができなかった点だろう。昨季14点、今季15点と彼が傑出した得点能力を誇るFWだというのは誰もが認めるところだが、もう1人くらい二桁ゴールを取れる人材が必要なのは確か。
前半戦はチャヴリッチが結果を残し、終盤になって師岡が大きな成長を遂げたものの、決定力という部分ではまだまだ十分とは言えない。そこは2025年に向けての大きなポイントになってきそうだ。
植田直通・関川郁万の両センターバック頼みの守備陣にも課題があった。安西幸輝を含めて最終ラインの3人はほぼ休みなく稼働。それが夏場以降の下降線につながったと見る向きもある。
CBの補強に関しては、夏に吉岡FDも「必要だ」と話していて、実際に取りに行ったが、話がまとまらなかったのだろう。欧州から戻ってきた三竿をCB併用で使えるという算段もあったはずだが、それも思うようにはいかなかった。そこの補強も来季に向けてはマスト。目下、中田FDらが奔走しているに違いない。
12月12日には、クラブOBで川崎時代に7冠を獲得した名将・鬼木達監督の就任が正式発表された。羽田コーチと佐藤洋平GKコーチはチームを離れたが、中後監督がコーチに復帰し、他の鹿島OBもスタッフ入りすると見られている。
そういったなか、鬼木監督がいきなり鹿島を大躍進させようと思うなら、やはりそれ相応の戦力が整わなければ難しい。まずは補強の動向を慎重に見ていくべきだ。
その1つは、鈴木依存の攻撃から完全に脱することができなかった点だろう。昨季14点、今季15点と彼が傑出した得点能力を誇るFWだというのは誰もが認めるところだが、もう1人くらい二桁ゴールを取れる人材が必要なのは確か。
前半戦はチャヴリッチが結果を残し、終盤になって師岡が大きな成長を遂げたものの、決定力という部分ではまだまだ十分とは言えない。そこは2025年に向けての大きなポイントになってきそうだ。
植田直通・関川郁万の両センターバック頼みの守備陣にも課題があった。安西幸輝を含めて最終ラインの3人はほぼ休みなく稼働。それが夏場以降の下降線につながったと見る向きもある。
CBの補強に関しては、夏に吉岡FDも「必要だ」と話していて、実際に取りに行ったが、話がまとまらなかったのだろう。欧州から戻ってきた三竿をCB併用で使えるという算段もあったはずだが、それも思うようにはいかなかった。そこの補強も来季に向けてはマスト。目下、中田FDらが奔走しているに違いない。
12月12日には、クラブOBで川崎時代に7冠を獲得した名将・鬼木達監督の就任が正式発表された。羽田コーチと佐藤洋平GKコーチはチームを離れたが、中後監督がコーチに復帰し、他の鹿島OBもスタッフ入りすると見られている。
そういったなか、鬼木監督がいきなり鹿島を大躍進させようと思うなら、やはりそれ相応の戦力が整わなければ難しい。まずは補強の動向を慎重に見ていくべきだ。
そのうえで気になるのは、新指揮官が志向するサッカースタイル。鹿島は川崎とはベースの異なるチーム。同じようにパスをつないで敵を凌駕していく形をすぐに実践しようとしても、スムーズに行くとは言い切れない。
中長期的にはその方向性を目ざすのは間違っていないが、やはり鹿島には鹿島の戦い方がある。それを念頭に置きつつ、新たなチームを構築していくべきだ。
鹿島の指揮官というのは、常に勝利と内容の狭間で苦悩してきた。タイトルが取れなければ首を挿げ替えられるのも常。それが2020年以降の5年間に6人もの監督が采配を振るうという目まぐるしい展開につながった。
通常なら4位や5位のチームの監督がこれほどコロコロ変わったりはしない。鹿島というのは、それだけ勝利への重圧の強い集団ということ。鬼木監督もそれを理解したうえで、オファーを受けたはずだ。
ただ、鬼木監督に常勝軍団復活への過度な期待を寄せすぎるのもいいとは言えない。まずは新指揮官が腰を据えてマネジメントできるような環境作りを進めていくのが第一だ。そういう意味で、中田FDら強化部に託されるものは少なくない。
取材・文●元川悦子(フリーライター)
【画像】Jリーグアウォーズで司会を務め、会場を華やかに彩った影山優佳を特集!
【記事】「みんなどこぞの俳優さんって感じ」鹿島、Jアウォーズ参加4選手のオシャレな正装に脚光!「優磨が格闘家のたたずまいでどストライク」
【記事】「人を傷つけてはいけない、馬鹿にしてはいけない」フェアプレー個人賞受賞の安西幸輝が感動スピーチで両親に感謝!「I love mommy、I love daddy」
中長期的にはその方向性を目ざすのは間違っていないが、やはり鹿島には鹿島の戦い方がある。それを念頭に置きつつ、新たなチームを構築していくべきだ。
鹿島の指揮官というのは、常に勝利と内容の狭間で苦悩してきた。タイトルが取れなければ首を挿げ替えられるのも常。それが2020年以降の5年間に6人もの監督が采配を振るうという目まぐるしい展開につながった。
通常なら4位や5位のチームの監督がこれほどコロコロ変わったりはしない。鹿島というのは、それだけ勝利への重圧の強い集団ということ。鬼木監督もそれを理解したうえで、オファーを受けたはずだ。
ただ、鬼木監督に常勝軍団復活への過度な期待を寄せすぎるのもいいとは言えない。まずは新指揮官が腰を据えてマネジメントできるような環境作りを進めていくのが第一だ。そういう意味で、中田FDら強化部に託されるものは少なくない。
取材・文●元川悦子(フリーライター)
【画像】Jリーグアウォーズで司会を務め、会場を華やかに彩った影山優佳を特集!
【記事】「みんなどこぞの俳優さんって感じ」鹿島、Jアウォーズ参加4選手のオシャレな正装に脚光!「優磨が格闘家のたたずまいでどストライク」
【記事】「人を傷つけてはいけない、馬鹿にしてはいけない」フェアプレー個人賞受賞の安西幸輝が感動スピーチで両親に感謝!「I love mommy、I love daddy」