好守の歯車が噛み合った川崎。守備陣は総じて及第点以上のパフォーマンス。
【川崎|採点・寸評】
GK
1 チョン・ソンリョン 6
ゴール手前まで攻められる場面はあったものの、前半にピンチらしいピンチはなかった。後半はシュートを浴びたが、齋藤らのシュートを危なげなく止めて勝利に貢献した。
DF
18 エウシーニョ 6
積極果敢に高い位置でボールを受け、崩しの局面で仕掛ける姿勢も見せた。後半途中から右サイドハーフにポジションを変え、その後も持ち前の運動量で仕掛け続けた。
5 谷口彰悟 6
齋藤のドリブルに翻弄される場面もあったが、徐々に安定感を取り戻した。要所で鋭い読みを見せつけ、ピンチを未然に防いだ。コンビを組むエドゥアルドとの連係も良好だった。
23 エドゥアルド 6.5
とりわけ1対1の攻防で強さを発揮し、伊藤らを抑え込んだ。空中戦でも力強いヘディングでボールを撥ね返して存在感を発揮。陸空の両方で、大きな壁として君臨した。
20 車屋紳太郎 6
縦への鋭いドリブル突破が先制ゴールの呼び水に。後半は上がる回数が激減し、マルティノスらの対応に手を焼いたが、それでも最後のところでは突破を許さなかった。
MF
14 中村憲剛 6
狭い場所でも老獪にスペースを見つけ出し、ゴール前にパスを供給するも、最後のところで微妙に呼吸が合わず。だが後半、小林に正確なパスを通してPK獲得の起点となった。
21 エドゥアルド・ネット 6.5
先制点の場面では、こぼれ球に素早く反応し、左足でパスするかのようなタッチで流し込んだ。後半に入ると前半ほどボールを捌く機会が減るも、守備で力を出し切った。
10 大島僚太 5.5(65分OUT)
後方での組み立てはE・ネットに任せ、より高い位置で絡もうとしたが、思うようにボールを呼び込めず。後半に入ると徐々に運動量が落ち、足をつって途中交代を余儀なくされた。
2 登里享平 5.5(61分OUT)
左サイドで攻撃の起点を作れず、中央に入り込んでのコンビネーションもいまひとつ。最大の見せ場は後半早々。大久保のパスに飛び込んでヘディングもGKに止められた。
11 小林 悠 6.5
巧みなタッチで相手のプレスをかわし、前を向いた鋭いターンは代表クラスの証拠。後半に入っての質の高い動きは衰えず、終盤にはPKを獲得。最後まで脅威となり続けた。
FW
13 大久保嘉人 6(90分OUT)
開始早々のチャンスはポストに嫌われた。小林に通した絶妙なスピードと回転のパスは圧巻で、後半にも登里の好機を演出。小林の獲得したPKを冷静に沈めて今季10ゴール目。
交代出場
DF
17 武岡優斗 6(61分IN)
徐々に疲れの見え始めた登里に代わって左サイドハーフに入り、大塚投入後は右SBでプレー。齋藤らとマッチアップする機会が増えたが、粘り強い対応で無失点に抑え込んだ。
FW
27 大塚翔平 6(65分IN)
攻撃陣に疲れが見えるなか、守備では的確にスペースを埋めつつ、献身的に走り回った。その一方で球離れが良く、周りを使って攻撃を活性化するなど、自身の役割を果たす。
MF
26 三好康児 -(90分IN)
2点リードで迎えた終盤に投入。エリア内で鋭いドリブルを披露し、中澤に倒さたが笛はならず。シュートチャンスはなかったが、それでもゴールへの意思は感じさせた。
監督
風間八宏 6.5
戦況を見守りつつ、交代カードを切りながら陣形をテコ入れ。その成果もあって、やや押し込まれ始めた後半も危なげない試合運びを続け、勝点3をもぎ取った。
取材・文:大木 勇(サッカーダイジェスト編集部)
※MAN OF THE MATCH=取材記者が選定するこの試合の最優秀選手。
※採点は10点満点で「6」を平均とし、「0.5」刻みで評価。
※出場時間が15分未満の選手は原則採点なし。