【中村憲剛の欧州サッカー観戦記】EURO2016の注目ポイントと楽しみ方!

カテゴリ:連載・コラム

中村憲剛

2016年06月10日

前評判の高くないときのイタリアこそ、注目だ。

すでにチェルシー新監督就任が決まっているコンテ監督の下、イタリアは1968年母国大会以来の欧州制覇を成し遂げることができるだろうか? (C) Getty Images

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 1節で最大の注目カードは、6月12日(日本時間6月13日)のベルギー対イタリアですかね。正直、イタリアはメンバーを見る限りでは苦戦は免れないかなと思います。でも、こういう前評判の低い時のイタリアは、大会前にカルチョポリ(八百長問題)が起きながらも優勝した2006年のワールドカップもそうですけど、かならずと言っていいほど結果を出してくるんですよね。
 
 ズバリ、戴冠のカギは監督のアントニオ・コンテにあると思います。次のキャリアが決まっている人と決まっていない人とでは、背負っている覚悟が全然違います。そんな状況でチームを同じ方向に進ませられるかがコンテに課された大きな仕事。ここでイタリアが勝ち進んだら、コンテの力は相当なものだと思います。
 
 大本命のスペインは大会2連覇を達成した2012年からシャビやシャビ・アロンソもいなくなり、間違いなくサイクルは変わっている。そのなかで彼らが3連覇を成し遂げたら、まだまだ“パスサッカー”の時代は続くと思います。
 
 EUROは注目度が高く、サッカー界に与える影響も大きいので、優勝したチームのスタイルが一種のトレンドになる。なので、個人的にはスペインやドイツの他に別のチームが出てきて、新しいサッカーのスタイルが登場することを期待してます。
 
 ちなみに、開催国ゆえ、絶対に頂点を狙わなければいけないフランスは、国民の声援がマイナスとなるか、それとも後押しになるのかで結果も変わってきますよね。
 
 カリム・ベンゼマという絶対的なエースを欠くとはいえ、FWはオリビエ・ジルー、アントニー・マルシアル、キングスレー・コマン、アンドレ=ピエール・ジニャク、アントワーヌ・グリーズマンと駒は豊富にいるので、彼ら次第だと思います。
 
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