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【指揮官コラム】カターレ富山監督 三浦泰年の『情熱地泰』|日本戦で思わぬ富山の洗礼を受けて考えたこと

カテゴリ:連載・コラム

サッカーダイジェストWeb編集部

2016年06月09日

テレビで見ている人、見られない人にも良い知らせを届けたい。

J3の試合をテレビで見ることはなかなかできない。三浦監督は、見ることのできない人のためにもいい結果を、と意気込む。(C) SOCCER DIGEST

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 キリンカップ決勝の結果は、ご存じのとおりボスニア・ヘルツェゴビナに逆転負けというものだった。
 
 キリンカップとはいえ、日本は負けてはいけない試合だったのでは……。
 
 ましてやホームであり、メンタルに影響を及ぼすようなプレッシャーもない。この状況で落としてはいけない相手だった。
 
 もちろん簡単に勝てる相手ではない。2014年のブラジル・ワールドカップも出場しているし、サッカー知性が高い国であることは間違いない。FIFAランクで見れば日本の53位に対し、20位と格上でもある。
 
 しかしEURO出場を閉ざされ、そのモチベーションがどっちに左右するか微妙な状況であるボスニアに対し、日本代表には自らの力をはっきりと示してほしかった。そして、日本はヨーロッパのチームに強いということを他国に発信でき得る内容と形(結果)が必要だった。
 
 もちろん敗戦から得るもの、学ぶものも多い。決してネガティブに受け止める必要はない。この結果には、勝点もワールドカップへのポイントとしての影響もまったくない。ただ、試合を見られなかった僕にとっては、その結果に不安を感じてしまう。このサッカー界に生きる者の性(さが)であろう。
 
 見ていない人には、内容は届かない。結果のみで知る人にとっては不安を大きくするばかりだ。
 
 それを考えればJ3チームは放送もない。試合内容はホーム戦でしか地元ファン、サポーターには届かない。アウェーには見に来られない人がたくさんいる。結果はインターネットの速報やニュースでしか分からない。だからこそ見てない人たちにも良い知らせを届けられるよう努力していく。
 
 そしてホーム戦は本当に大事なのである。どの国、どのレベルでも同じだ。J3リーグでもだ。よくチームについて語る時、こういう言葉を聞く。「J3リーグだから…」という言い訳だ。
 
 J3リーグだからサッカーは8人でやるのか? ピッチは小さいのか? ゴールは3つなのか? ボールは変形しているのか? いや世界どこでも一緒だろう。
 
 J2、J1を目指す場所の人間が使ってはいけない。富山で日本代表戦が見られない。「富山だから……」。そう言ってしまってはいけない。
 
カターレも同じだ。
プライドを持って戦うべきだ。
 
2016年6月8日
三浦泰年
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