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【藤田俊哉の目】ボスニアにあって日本になかった質のスピード。吉田を振り切った“爆発的スピード”が欲しい

カテゴリ:日本代表

サッカーダイジェストWeb編集部

2016年06月08日

技巧派の宇佐美に加えてスピード系の浅野というオプションが増えたのは好材料だ。

ボスニア・ヘルツェゴビナ戦で代表初スタメンを飾った浅野。たびたび相手のディフェンスラインを脅かすプレーを見せ、存在をアピールした。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

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 一方、日本の攻撃では、カウンターなどから“チームとして”爆発的なスピードを発揮していたシーンはほとんどなかった。しかし個人に目を向ければ、初スタメンの浅野がインパクトを残してくれた。
 
 運動量や背後への飛び出しが持ち味の岡崎ではなく、浅野が爆発的スピードで存在感を見せたのは大きな驚きだった。いい意味で、21歳というフレッシュさをチームに還元してくれたと感じている。
 
 これまでは岡崎がたびたび爆発的なスピードをもってゴール前へ飛び出すプレーを見せてくれているが、この日の岡崎は相手のマークに苦しんでシュート0本に終わった。レスター優勝に貢献してきた男だから、シーズンが終わった後の疲労も理解はできる。
 
 この“爆発的なスピード”というのは、ヨーロッパのスタイルとして刷り込まれているのかもしれないが、ゴールへのスピード感をどうやって出していくか、というのは、日本が魅力あるチームになるためにも、そしてヨーロッパと渡り合うためにも身につけたいものだし、絶対に避けて通れない道だろう。9月から始まるワールドカップ・アジア最終予選を見据えるのは当然だけど、その先にある戦いのことも忘れてはならない。
 
 さて、最後に、今回のキリンカップを総括すれば、日本にとってポジティブな収穫は少なかったんじゃないかな。冒頭でも言ったけれど、もちろんホームはすべて勝たないといけないし、日本を背負って戦っているのだから、タイトルというものは絶対になんでも手に入れてもらいたい。
 
 7-2と大勝したブルガリア戦は、評価基準になるゲームではないと考えているけれど、レベルの高くないチームのカウンターに対応できなかったシーンもあった。さらにEUROに出場できなかったボスニア・ヘルツェゴビナの2軍相手に、ホームの利がありながらの敗戦。セットプレーにおける不安定な守備など、クリアにすべき課題がたくさん見えてきたゲームでもあった。
 
 好材料は浅野というニューフェイスが出現したということだ。いままで攻撃陣のオプションは宇佐美が筆頭だったが、技巧派の宇佐美に対して、相手の裏を突くことができる浅野というスピード系のカードを見つけることができた。まだまだ荒削りな選手だが、そのぶんこれからの成長も期待できる。アジア最終予選突破への大きな武器になりそうだ。
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