• トップ
  • ニュース一覧
  • 小林悠×太田宏介スペシャル対談。結果を見て悔しくて携帯を投げ捨てて(笑)。メラメラなライバル関係や感動的な代表での共演

小林悠×太田宏介スペシャル対談。結果を見て悔しくて携帯を投げ捨てて(笑)。メラメラなライバル関係や感動的な代表での共演

カテゴリ:Jリーグ

本田健介(サッカーダイジェスト)

2024年11月01日

「一緒に日本代表入った時はめっちゃ嬉しかった」(小林)

太田氏は昨季限りで現役を引退。第2の人生に邁進中だ。(C)SOCCER DIGEST

画像を見る

――でもそれだけ切磋琢磨できる相手がいたというのは大きいですね。

小林 ふたりで一緒に日本代表に入った時はめっちゃ嬉しかったよね。

太田 あれは本当忘れられないね。アギーレさんの時。

小林 ふたりとも母子家庭で育ったので、試合があったシンガポールに、お互いの母親を招待して。

太田 そうそう、ブラジル戦(親善試合)ね。

小林 自分らの泊っているホテルの隣くらいの部屋を予約して、その意味でも記憶に残る試合だよね。

太田 あの時、母校にも「太田宏介、小林悠、日本代表おめでとう」と垂れ幕を飾ってもらえて。学校にも恩返しができた想いだったね。

小林 そうそう、それも本当嬉しかった。

太田 ブラジル戦のひとつ前の国内での親善試合、ジャマイカ戦で俺がクロスを上げて、悠がヘディングしたんだよ。ラスト1、2分で。結構良いボールで。悠がそこで決めていたらめちゃくちゃ良いストーリー完成したのに...それ枠外かい!!、みたいな(笑)。

小林 あれは決めたかったな(苦笑)

太田 デンカビッグスワンスタジアムでの試合で。ふたりともベンチスタートで、悠のほうが残り15、20分くらいで先に呼ばれた。俺はそれをゴール裏のウォーミングアップゾーンで見ながら「俺も呼べ!!」と心のなかで叫んでいて(笑)。で、ラスト5分ぐらいで俺も呼んでもらえて、ショートコーナーをいきなりもらって、どうしようと思いながら、相手との1対1で仕掛けて、悠にクロスを上げた。あとは決めるだけだったのに...。あれが現役で唯一の悔いかな(笑)。

小林 あれは本当、申し訳ない(笑)。

――その意味ではプロでふたりの関係性から決めたゴールはないわけですね。

小林 太田 ないっすね。

――当時、太田選手が海外移籍した時も小林選手は刺激を?

小林 めちゃくちゃ刺激になりましたね。率直に凄いなと思ったし、本当にオランダ行った時は『行ったわ!!』と思って

太田 そしてすぐ『帰ってきた!!』って(笑)。

小林 早かったからね(笑)※太田は約1年、オランダのフィテッセでプレー。

太田 寂しかったんだよ(笑)。今みたいに周りに日本人選手も全然いなかったから。

小林 確かに当時と今では状況が違うからね。
――でもふたりで刺激あったからこそ、ここまでの歩みがあるわけですね。

小林 それは間違いないですね。

太田 それはめちゃくちゃ大きかったよね。地元も一緒で、小さい頃から切磋琢磨してきた仲間がJリーグ、そして日本代表で一緒にプレーできるなんて滅多にあることじゃない。ふたりとも決してエリートではなかったし。だからこそ、この先の長い人生も何か一緒にできたらと願っていて。地域の子どもたちに、経験を還元できる活動とかもやっていきたいよね。

小林 宏介は色々そういう事業をやっているから、いつでも呼んでよ。

太田 それにこの間、京都の福知山でサッカー教室のような活動をやってきたのだけど、そこで悠のユニホームを着た子どもたちがいたよ。兄弟で、しかも今年のユニホーム。悠のことが好きで関西で行なわれる試合には、そのユニホームを着て応援に行っているんだって。

小林 本当に⁉ それはめちゃくちゃ嬉しいな。

太田 そういう光景を見ると、想像している以上に、応援してくれている人って多いって気付くよね。悠もそれだけの影響力があるってことだよ。

――先ほど小林選手が点を取ると等々力が盛り上がるという話をしましたが、そうやって元気をもらっている人が多いってことですね。

太田 もう王貞治さんが打った翌日ぐらい盛り上がりますから(笑)。

小林 それは逆に王さんに怒られるわ(笑)。

太田 王か悠かってね(笑)。

小林 全然、上手くないから(笑)!! でも本当に応援していただいている方はありがたいですね。そういう人たちのためにも、もっと頑張らないと。

――まだまだこれからですね。

太田 フロンターレにはひとつ上の家長(昭博)くんもいるからね。

小林 いやそうなんだよ。そしてソンさん(チョン・ソンリョン)も。上の人たちはまだまだ元気だから。

取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)

■プロフィール
こばやし・ゆう/1987年9月23日生まれ、東京都出身。177㌢・72㌔。町田JFC―町田JFC Jrユース―麻布台附渕野辺高―拓殖大―川崎。J1通算388試合・141得点。日本代表通算14試合・2得点。川崎サポーターに愛され続ける魂のストライカー。

おおた・こうすけ/1987年7月23日生まれ、東京都出身。179㌢・78㌔。つくし野SSS―FC町田―麻布台附渕野辺高―横浜FC―清水―FC東京―フィテッセ(オランダ)―FC東京―名古屋―パース・グローリー(オーストラリア)―町田。J1通算296試合・11得点。日本代表通算7試合・0得点。レフティSBとして活躍し、昨季限りで現役を引退。現在は町田のアンバサダーなどを務める。
【関連記事】
中村憲剛が感じた“オニさん”の凄みと人間性。鬼木達監督の下で心に刻まれた2試合と言葉
中村憲剛が語る川崎退任の鬼木達監督への想いと感謝。決して忘れられない“オニさん”からの教えと言葉
小林悠×太田宏介スペシャル対談。37歳、同級生コンビの本音。“カズさん超え”の感動や川崎一筋への想い
小林悠×太田宏介スペシャル対談。カズさん、モトさん、千葉ちゃんらの格好良すぎる背中。ふたりが受け取ったバトン
小林悠×太田宏介スペシャル対談。目の当たりにした三笘薫、旗手怜央、田中碧の異質ぶり。気付くべきサッカー人生の短さ

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト 王国の誇りを胸に
    4月10日発売
    サッカー王国復活へ
    清水エスパルス
    3年ぶりのJ1で異彩を放つ
    オレンジ戦士たちの真髄
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 特別企画
    5月1日発売
    プレミアリーグ
    スター★100人物語
    絆、ルーツ、感動秘話など
    百人百通りのドラマがここに!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 完全保存版
    1月17日発売
    第103回全国高校サッカー選手権
    決戦速報号
    前橋育英が7年ぶりの戴冠
    全47試合&活躍選手を詳報!
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ