オフ・ザ・ボールで見せた“質の高い走り”。それでも柏木は「量的にはできていたけれども、まだまだ」と課題を挙げる。
この日は素早くプレッシングをかけてブルガリアのビルドアップを封じる時と、ゴール前までリトリートして組織的に守る時とを、明確に使い分けていた。
加えて、香川、清武、小林悠らがプレーしやすいようにフリーランでスペースを作っていく。前線の彼らが気持ち良さそうに攻撃に集中できていたのは、中盤の底での柏木の献身的な走りがあったからこそ。
“走り”の質は、所属先である浦和のペトロヴィッチ監督から常に要求されてきた。レベルをひとつ上げれば、そのもうひとつ高みを求められる。もちろん戦いの場が日本代表に移しても、柏木が追い求めるレベルは同様。
それだけに大勝したとはいえ、今回は納得していなかった。後半何度かバランスを崩し、ボールを追うような形が増えた点を反省点に挙げていた。
「(後半は)ちょっとずつ流れが変わったので、もう少し、ボールを受けて散らせればよかった。(プフリーランなど、オフ・ザ・ボールの動きについて)量的にはできていたけれども、質はまだまだ。後半は物足りなかった」
長短の精度の高いキックを駆使して攻撃を司るスタイルから、「遠藤保仁二世」と呼ばれることがある。ただ柏木自身は「タイプがちょっと違うと思うし、ヤットさんのほうが断然巧い。もちろん、目標にしている存在ではある」と、むしろ謙遜する。
ただ、「ポスト遠藤」の激しいボランチ争いは今なお続いている。そのなかで、柏木が新たな可能性を改めて示したのではないだろうか。
親善大会とはいえ、相手にかなりのダメージを与えたのは事実。ブルガリア戦で日本が見せた分厚い攻撃は、柏木の左足のキックととともに、目には見えにくい「質の高い走り」によっても支えられていた。
“走るゲームメーカー”柏木が、動いてチームに貢献し、そして大きく日本を動かす――。
取材・文:塚越 始(サッカーダイジェスト編集部)
加えて、香川、清武、小林悠らがプレーしやすいようにフリーランでスペースを作っていく。前線の彼らが気持ち良さそうに攻撃に集中できていたのは、中盤の底での柏木の献身的な走りがあったからこそ。
“走り”の質は、所属先である浦和のペトロヴィッチ監督から常に要求されてきた。レベルをひとつ上げれば、そのもうひとつ高みを求められる。もちろん戦いの場が日本代表に移しても、柏木が追い求めるレベルは同様。
それだけに大勝したとはいえ、今回は納得していなかった。後半何度かバランスを崩し、ボールを追うような形が増えた点を反省点に挙げていた。
「(後半は)ちょっとずつ流れが変わったので、もう少し、ボールを受けて散らせればよかった。(プフリーランなど、オフ・ザ・ボールの動きについて)量的にはできていたけれども、質はまだまだ。後半は物足りなかった」
長短の精度の高いキックを駆使して攻撃を司るスタイルから、「遠藤保仁二世」と呼ばれることがある。ただ柏木自身は「タイプがちょっと違うと思うし、ヤットさんのほうが断然巧い。もちろん、目標にしている存在ではある」と、むしろ謙遜する。
ただ、「ポスト遠藤」の激しいボランチ争いは今なお続いている。そのなかで、柏木が新たな可能性を改めて示したのではないだろうか。
親善大会とはいえ、相手にかなりのダメージを与えたのは事実。ブルガリア戦で日本が見せた分厚い攻撃は、柏木の左足のキックととともに、目には見えにくい「質の高い走り」によっても支えられていた。
“走るゲームメーカー”柏木が、動いてチームに貢献し、そして大きく日本を動かす――。
取材・文:塚越 始(サッカーダイジェスト編集部)