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[本田泰人の眼]サウジ戦の勝因はチーム全体の高い守備意識。先制点を演出した2人が一生懸命に走って守る。その姿に気迫を感じた

カテゴリ:連載・コラム

本田泰人

2024年10月13日

谷口、板倉、町田の対応力も見事だった

抜群の存在感を示した守田がMOMだ。写真:梅月智史(サッカーダイジェスト写真部/現地特派)

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 2点目は81分。伊東純也のコーナーキックから小川航基がヘッドで叩きこむと、サウジアラビアのサポーターはゾロゾロと席を立ち、スタジアムを後にした。つまりトドメを刺したわけだが、その2点目を演出したのは途中出場の2人。森保一監督の采配もハマった。

 その2点目を奪えなくても、日本の勝利はほぼ確定していただろう。

 なぜなら、1点目を奪ったあとも苦しい時間帯があったものの、日本は終始主導権を握り続けていた。最終局面でも1対1のデュエルでも負けず、守備陣も安定していた。3バックの谷口彰悟、板倉滉、町田浩樹の対応力も見事だった。

 いつどこで何をすべきか。日本はチーム全体で理解し、それぞれが役割をまっとうし、戦前にイメージしていた「90分」を戦えたのではないか。

 それを実現させたのは、舵取り役の遠藤航と守田の2人。中盤の底でスペースを埋め続けながら、時間に応じてチームをチューニングしていた。マン・オブ・ザ・マッチはこの2人になるが、巧みなゲームメイクでボールに絡み、先制点に絡んだぶんを加点して後者を推す。

 もっとも、遠藤はリバプールで出場機会が減ったのか、ボールロストするシーンが目立った。コンディションがベストではなかったはずだが、悪いなりにも的確なコーチングでチームに落ち着きをもたらし、あいかわらずの危機察知能力の高さを見せてくれたのはさすがだった。

 アジアカップでは守備が崩壊したが、6月シリーズから3バックを導入して以降、明らかにチームは自信を取り戻した印象だ。

 かつてのイタリア代表や鹿島アントラーズは鉄壁の守備が生命線だった。今年はFC町田ゼルビアがそう言われているが、堅実な試合運びで1-0で勝利する。まさに“ウノゼロ”のサッカーを体現できる今の森保ジャパンは、アジア最終予選レベルではもはや敵なしだろう。

 油断は禁物だが、この日のようなしたたかな戦い方ができれば、次のホームゲーム、オーストラリア戦も取りこぼすことはないはずだ。警戒すべきはオーストラリアのパワープレーか。GK鈴木彩艶、谷口・板倉・町田の3バックを含めたデュエルに期待したい。
 
 基本的には日本が主導権を握る展開になるだろうから、サウジアラビア戦のスタメンから鎌田を久保建英に代えて、久保と堂安のパス交換でリズムを作りながら、粘り強くオーストラリアの隙を突くイメージだ。

 つまり、予想スタメンは以下のとおりだ。

GK:鈴木
DF:板倉、谷口、町田
MF:堂安、久保、遠藤、守田、南野、三笘
FW:上田

 いずれにしても、オーストラリアに勝てば予選突破が見えてくる。早めに本大会へのチケットを手に入れて、ワールドカップに向けて新戦力を試したい。

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