【現地記者の英国通信】リーグ最年少軍団トッテナムが見つめる近未来

カテゴリ:ワールド

スティーブ・マッケンジー

2016年05月18日

会長の掲げた目標を上回ったトッテナムが見据える未来。

新スタジアムの建設に経営費を回さなくてはいけないクラブ事情のなか、若手主体の活気に溢れたチームを作り上げたのはポチェッティーノ監督だ。 (C) Getty Images

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 結局、優勝こそ逃したトッテナムだが、より優れた選手たちを獲得するうえで重要な要素となるチャンピオンズ・リーグ(CL)自動出場権は獲得した。補強次第ではあるが、彼らは来シーズン、今以上に洗練されたチームになるはずだ。
 
 そして、トッテナムは来シーズンに向けてすでに動き出している。先頃、クラブと指揮官のマウリシオ・ポチェッティーノが2021年までの5年契約で口頭合意と報じられ、本人も「決断は簡単なものだった。クラブの人々から愛情を感じている」と口にしている。
 
 これはトッテナムにとってこれ以上にない知らせであり、マンチェスター・ユナイテッドとの契約合意が噂されていたポチェッティーノにとっても良い話だろう。
 
 もちろんユナイテッドのクラブ規模はトッテナムよりも上だが、私は彼にとって、クラブの指針がハッキリしないユナイテッドでの監督就任はステップダウンになると感じていた。
 
 チームを巧みに操った指揮官の留意に成功したチームに、ファンは大きな希望を抱いていることだろう。
 
 とにかく、トッテナムはダニエル・レビー会長が「新スタジアムの完成する2018年までにCLでプレーすること」と掲げた目標よりも前に、欧州サッカー最高峰の舞台に返り咲いたのだ。
 
 新スタジアムの存在は新たなファンとスポンサーの獲得にひと役買っているようだが、間違いなくトッテナムのクラブ全体が上向いている。
 
 この先、彼らがプレミアリーグのトップ4争いだけで満足するとは私は思えない。彼らが見据えているのは、プレミアリーグとCLのどちらかを制覇するという高みのみだ。
 
文:スティーブ・マッケンジー
 

2018年に完成する新スタジアムの完成予想図。新たなホームグラウンドをファンも心待ちにしている。 (C) Getty Images

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スティーブ・マッケンジー (STEVE MACKENZIE)
profile/1968年6月7日にロンドンに生まれる。ウェストハムとサウサンプトンのユースでのプレー経験があり、とりわけウェストハムへの思い入れが強く、ユース時代からサポーターになった。また、スコットランド代表のファンでもある。大学時代はサッカーの奨学生として米国の大学で学び、1989年のNCAA(全米大学体育協会)主催の大会で優勝に輝く。

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