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“ワールドクラス”を活かせなかったイングランドの限界。現地記者もパーマーの起用法を批判した「彼はいつもベンチにいた」【コラム】

カテゴリ:連載・コラム

中野吉之伴

2024年07月20日

優勝への道は近いようで遠い

 結果として決勝に進出したではないか、というのは小さくはない反論だ。だが、このサッカーに果たして将来性はどこまであるのかという命題はイングランドサッカー協会が向き合わなければならないものなのだろう。

 ガレス・サウスゲイト監督の采配すべてを批判するつもりはないし、キャプテンのハリー・ケインが「彼のためにも今日は勝ちたかった」という言葉に嘘はないはず。打った手には確かな理由もある。

「スペインの布陣だと相手は2人のウイングがいる。3-4-3では対応が難しい。中盤で数的不利になってしまう。だから4バックでサイドをケアしながらゲームをすすめようと思った。そこが問題だったとは思わない」(サウスゲイト)

 理由はわかる。でもそれまでも機能していたとはいいがたいチームが、決勝で突然の4バック変更による影響は小さくはない。前半はうまく守れたが、ハーフタイムに修正してきたスペインの前にほころびを止めることができなかった。
 
 試合後の記者会見では気丈に質問に答えていたサウスゲイトが一瞬、言葉を探す場面があった。中国人記者によるきれいな英語での「北中米ワールドカップにあなたは監督としているのだろうか?熱意は残っているのだろうか?」という質問に対して、「質問の意図はわかるし、そうした質問をしなければならないというのもわかる」と答え、それからこう続けた。

「でもこうした話は、まずしかるべき首脳陣とするのが先だ。その前に公の場で話をすることはできないよ。イングランドには素晴らしい若者がたくさんいる。これから何年も代表で軸となる選手たちがいる。そのことは間違いない」

 そして大会後、指揮官は退任の決断を下した。

 優勝への道は近いようで遠い。誇り高きスリーライオンズはここからどのような道を歩もうとするのだろう。いずれにしても敗戦後もスタジアムに残り拍手を送ってくれたたくさんのファンは、これからもその背中を支え続ける。

取材・文●中野吉之伴

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