CL決勝進出も悔しさを滲ませたC・ロナウド。試合後にはチームから距離を置き…

カテゴリ:ワールド

白鳥大知(サッカーダイジェストWEB)

2016年05月05日

喜ぶ前にノーゴールを悔やむあたりが、いかにも彼らしかった。

ファンへの挨拶時にはさすがに笑顔だったが、試合終了直後のC・ロナウドは明らかに悔しそうだった。チームメイトが着こんだ記念Tシャツ(左)も着用せず。 (C) Getty Images

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「1-0だったけど、十分にチャンスを作ったし、良いゲームだった。決勝の相手は2年前と同じアトレティコ・マドリーだね。リーガ・エスパニョーラのクオリティーを示す、素晴らしいことだと思う」
 
 試合後には殊勝にそう語ったが、この夜に完全には満足していないのは明らかだった。
 
 マドリーの勝ち抜けを告げるホイッスルが鳴り、マドリディスタの雄叫びとジャンプの振動でサンチャゴ・ベルナベウが文字通り揺れていたその時も、ベンチ前で悔しそうな表情を浮かべ、ひとりチームの輪から距離を置いていた。
 
 さらに、スタッフから手渡された「A POR LA UNDECIMA」(ウンデシマへ=11回目のCL優勝へ)と書かれたTシャツも、チームメイトが指示通り着用する一方で、袖を通すことなくスタンドのファンに投げ込んでいた。
 
 先日も『UEFA.com』のインタビューで、C・ロナウドは「自分がサッカーの歴史に名を残すことに疑いを抱いていない。人々に気に入られようが、気に入られまいが、数字がそう物語っている」と語っている。
 
 ゴールを積み重ねることで自身の価値を高め、証明してきたという自負は人一倍強い。それだけに、ゴールを奪えなかった悔しさがこみ上げていたのかもしれない。
 
 センターサークル付近でチームメイトとともにファンに挨拶をした時には、さすがに笑顔を見せていたが、喜ぶ前にノーゴールを悔やむあたりが、いかにもC・ロナウドらしかった。
 
 今シーズンのチャンピオンズ・リーグでは、ここまで16ゴール。2位のリオネル・メッシに10点の大差を付ける大会の歴代最多得点者(93ゴール)であり、優勝を果たした2013-14シーズンに自身が記録した1シーズン最多得点記録(17ゴール)にもあと1得点と迫っている。
 
 ミラノのサン・シーロで開催されるCL決勝は5月28日。それまでには、コンディションを上げてくるだろう。マドリーの「ウンデシマ」の鍵は間違いなく、この“ゴールの鬼”が握っている。
 
取材・文:白鳥大知(サッカーダイジェストWeb)

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