• トップ
  • ニュース一覧
  • 【高校サッカー】ある双子の物語――マリノスユース戦で2点を決めた弟に、僕は嬉しくも悔しくもある

【高校サッカー】ある双子の物語――マリノスユース戦で2点を決めた弟に、僕は嬉しくも悔しくもある

カテゴリ:高校・ユース・その他

安藤隆人

2016年04月26日

2年生で副キャプテンに抜擢された開の憧れは日本代表の「背番号5」。

昨季インターハイ全国4強の関東一を相手に成立学園が2-0と勝利。左SBの西羽開(5番)は攻守両面で際立つ活躍を見せた。写真:安藤隆人

画像を見る

「今年は絶対に全国に出たいんです。全国に行かないと、拓と戦えないので」
 
 最終学年となった今年、開は並々ならぬ思いを抱いていた。ふたりは小さい頃から同じクラブでプレーし、中学時代は鹿島アントラーズつくばでプレーをしていた。ともにユース昇格を目指していたが、それは叶わず。この厳しい現実を受け入れ、ふたりは市立船橋のセレクションに参加をした。
 
 だが、そこで明暗がくっきりと分かれた。合格が言い渡されたのは、弟・拓だけだった。
 
「悔しかったけど、拓のほうが調子は良かったし、僕は正直良くなかった。現実は受け入れないといけないと思った」
 
 二度の挫折に見舞われながらも、開は中2の時から声を掛けてくれた成立学園に進学した。成立学園も全国レベルの力を有するチームだが、プレミアリーグに所属する市立船橋に対し、成立学園はT1リーグ。さらに2人とも2年生からレギュラーを獲得するが、インターハイ、選手権に出場した拓に対し、開は高校に入ってから一度も全国大会に出場していない。
 
「(昨年度の)選手権はスタンドで観ていました。仲良くはないですが、市船を見ておけば、自分にとって大きな刺激になると思った。それで拓が試合に出て来て、悔しいと思ったけど、それ以上に僕らも全国に行きたいと思った。もう3年生なので、今年がラストチャンス。市船はインターハイと選手権は絶対に出るので、僕らが東京代表にならないと、同じステージに上がれないし、これまでの悔しい思いを晴らせない。今年に懸けています」
 
 開は2年生だった昨年、副キャプテンを任された。歴代で2年生が副キャプテンを務めることはほとんどなく、選手たちの投票で2年生の彼の名前が挙げられた。それほど責任感が強く、プレー面でも不動の左サイドバックとして君臨していた。背番号は昨年から5番。そうもちろんその番号は憧れる長友佑都を意識してのものだ。
 
「去年はチームを盛り上げる声を出すことができなかった。今年はそれを求められてキャプテンに任命されたので、やるからにはチームを鼓舞したり、みんなが辛い時に、自分がプレーで引っ張らないといけない。左サイドバックは僕に取ってのベストポジション。右利きですが、左でクロスも上げられるし、カットインからシュートも狙える。まさに長友選手が理想で、小学校の時からプレースタイルを真似ていましたから」
 
【関連記事】
【U-18プレミア】風貌は全少制覇の頃のまま… 本家ロナウドの背中を追う柏U-18・中村駿太が魅せた抜群の得点嗅覚!
J複数クラブが争奪戦へ! 桐光学園DFのタビナス・ジェファーソンが放つ輝き
【U-18プレミア】今年も強い市立船橋の象徴。プロ注目のCB杉岡大暉のハイスペックな能力とは?
【U-18プレミア】開幕戦で逆転勝ちの東福岡。“過去の失敗”を教訓に強化を施した部分とは?
【U-18プレミア】Jスカウトも熱視線を送る注目プレーヤー12選。いよいよ4月9日に開幕!

サッカーダイジェストTV

詳細を見る

 動画をもっと見る

Facebookでコメント

サッカーダイジェストの最新号

  • 週刊サッカーダイジェスト なでしこJに続け!
    4月10日発売
    U-23日本代表
    パリ五輪最終予選
    展望&ガイド
    熾烈なバトルを総力特集
    詳細はこちら

  • ワールドサッカーダイジェスト 世界各国の超逸材を紹介!
    4月18日発売
    母国をさらなる高みに導く
    「新・黄金世代」大研究
    列強国も中小国も
    世界の才能を徹底網羅!!
    詳細はこちら

  • 高校サッカーダイジェスト 高校サッカーダイジェストVo.40
    1月12日発売
    第102回全国高校選手権
    決戦速報号
    青森山田が4度目V
    全47試合を完全レポート
    詳細はこちら

>>広告掲載のお問合せ

ページトップへ