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【甲府】堅守速攻→ポゼッションスタイルへ変貌!? “端から守るだけではない”と強く印象付けた後半45分間の舞台裏

カテゴリ:Jリーグ

橋本啓(サッカーダイジェスト)

2016年04月17日

攻撃的に出た伏線に、浦和戦での弱気な采配が。

「勝ち切りたいと思っていたので守備的になろうとは考えていなかった」と佐久間監督。その背景には、浦和戦での消極的な采配もあった。写真:J.LEAGUE PHOTOS

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 前半に比べ大宮のプレスが緩くなった後半、クリスティアーノが徐々に躍動感を放ち始めると、途中出場のチュカや森、さらに、ボランチのB・セレスキーも攻撃をサポート。中盤と前線との距離感は改善され、彼らを軸に、大宮ゴールに厚みのある攻撃を仕掛けたその様は、いつになく迫力があった。
 
 当然、「勝点1で良い」との想いが生まれるはずはなく、佐久間監督も「勝ち切りたいと思っていた」と明かしている。また、指揮官の脳裏に苦い経験があったことも、アグッレシブ性に拍車をかけていた。
 
「浦和戦で非常に弱気な采配をして、クリスティアーノを含めて前に行きたい選手たちの後ろ髪を引っ張ってしまった。なので、前へ行かせる状況を作ってやれる時はやらせてあげようと」
 
 4月1日の第1ステージ・浦和戦、退場者(1名)を出し、数的不利で戦っていた後半途中、佐久間監督は5バックから最終ラインに6人を並べる奇策に打って出たが、逆に、プレス強度の低下を招き直後に失点。守備意識を極端に強めたこの消極的な采配が、敗戦(1-2)の要因になってしまったのだ。
 
 そんな教訓を活かし、「守るべからず、攻めに行くべし」とのメッセージを打ち出した采配は奏功。“端から守るだけではない”と印象付ける後半45分を演じた。もっとも、「アタッキングサードにおけるアイデアとクオリティが乏しく、流れの中から点を奪えなかったのは残念」(佐久間監督)と言うように、オフェンス面の精度が劇的に向上したわけではない。
 
「ベースは守備のチーム」(稲垣)にとって、攻撃に色気を出しすぎるのも得策ではないだろう。後半45分で見せた戦いはあくまでオプションのひとつとしてとらえるべきだが、カウンターに頼り気味だった攻撃に新たな可能性を示した事実は、今後へ希望を灯すものになるかもしれない。
 
 
取材・文:橋本 啓(サッカーダイジェスト編集部)
 
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