同点後も引き込まらず、攻めのスタンスを貫く。

前半はシュート0本に抑えられた甲府だが、後半は一転して攻勢に。途中出場の森(25番)らが流れを変え、ポゼッションで優位に立つ“らしくない”戦いぶりを見せた。写真:J.LEAGUE PHOTOS
それは、甲府の戦いを見慣れている立場からすれば異様な光景だった。
1点のビハインドで迎えた後半、それまで味方同士の距離感が悪く流れを掴めずにいた甲府は、56分に新助っ人のチュカ、その5分後にはルーキーの森 晃太を投入し反撃を開始。すると、彼らが前線で起点となりながら徐々に相手ゴールへ迫ると、75分にCKからチュカが同点ゴールを頭で叩きこむ。
その後も甲府は攻め手を緩めず、後半だけでシュート7本を大宮ゴールに見舞った。結果的に逆転はならずも、後方からボールをつなぎポゼッションで優位に立った後半の戦いぶりは、自陣に引きこもり、気を窺いカウンターを仕掛けていた本来のそれとはまるで似通わない――。だからこそ、異様に映ったのだ。
そもそも、戦力的な不利を被る事実を踏まえれば、同点後にリスクを冒さず勝点1を拾うことを重視しても不思議ではなかった。にもかかわらず、この試合の後半では守備を固める素振りは見せず、攻勢に出たのはなぜか。
3バックの一角でフル出場した新井は、その背景をこう振り返る。
「後半になって大宮のパワーが少し落ちてスペースがあった。攻撃に人数をかけていく戦いは、今までならあまりやっていませんけど、相手の状況を見て攻められるのであれば良いと思うし、実際後半だけを見れば上手くいった。クリスティアーノだけでなく、森やチュカなど、ある程度攻撃的な選手もいるので」
「もちろん、相手のパワーが前にかかるようであれば、無理に攻撃に出なかったとは思います。打ち合いになるのはウチとしては避けたい。その場合は、攻撃的な選手を投入したからといってリスクは冒さず、守備的にならざるを得ないかなと思います」
相手の出方にもよるが、頑なに守備意識に捉われる必要はないというのは、キャプテンの山本も同調する。
「単に守るチームだと頭から思っているんじゃなくて、たとえば、敵陣でスローインになった時に素早くプレスをかけて前に蹴らせないようにするとか、そのあたりは戦術以外の部分。そういったことを、ハーフタイムに確認しました」
1点のビハインドで迎えた後半、それまで味方同士の距離感が悪く流れを掴めずにいた甲府は、56分に新助っ人のチュカ、その5分後にはルーキーの森 晃太を投入し反撃を開始。すると、彼らが前線で起点となりながら徐々に相手ゴールへ迫ると、75分にCKからチュカが同点ゴールを頭で叩きこむ。
その後も甲府は攻め手を緩めず、後半だけでシュート7本を大宮ゴールに見舞った。結果的に逆転はならずも、後方からボールをつなぎポゼッションで優位に立った後半の戦いぶりは、自陣に引きこもり、気を窺いカウンターを仕掛けていた本来のそれとはまるで似通わない――。だからこそ、異様に映ったのだ。
そもそも、戦力的な不利を被る事実を踏まえれば、同点後にリスクを冒さず勝点1を拾うことを重視しても不思議ではなかった。にもかかわらず、この試合の後半では守備を固める素振りは見せず、攻勢に出たのはなぜか。
3バックの一角でフル出場した新井は、その背景をこう振り返る。
「後半になって大宮のパワーが少し落ちてスペースがあった。攻撃に人数をかけていく戦いは、今までならあまりやっていませんけど、相手の状況を見て攻められるのであれば良いと思うし、実際後半だけを見れば上手くいった。クリスティアーノだけでなく、森やチュカなど、ある程度攻撃的な選手もいるので」
「もちろん、相手のパワーが前にかかるようであれば、無理に攻撃に出なかったとは思います。打ち合いになるのはウチとしては避けたい。その場合は、攻撃的な選手を投入したからといってリスクは冒さず、守備的にならざるを得ないかなと思います」
相手の出方にもよるが、頑なに守備意識に捉われる必要はないというのは、キャプテンの山本も同調する。
「単に守るチームだと頭から思っているんじゃなくて、たとえば、敵陣でスローインになった時に素早くプレスをかけて前に蹴らせないようにするとか、そのあたりは戦術以外の部分。そういったことを、ハーフタイムに確認しました」