【プレミア現地コラム】22歳の怪物CFに著しい進化の跡。新たなドログバになれるか!?

カテゴリ:連載・コラム

山中忍

2016年03月09日

「ドログバみたいに頼れる男になりたい」。

目標としているのが、このドログバだ。チームメイトだったチェルシー時代に彼から「勝利への執念と責任感を学んだ」という。 (C)Getty Images

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 アーロン・レノンの追加点をアシストした場面では、マーカーを背負いながらデリケートなタッチを披露。レンタル時代を含む過去3年間、足下でパスを繋ぐマルティネス監督のエバートンで、タッチと視野が磨かれたルカクは周囲を生かせるCFでもある。
 
 ウェストハム戦では、敵の息の根を止めるチャンスがあった。68分のPKは滅多にない蹴り損ないで失敗。相手GKの好セーブに阻まれた1対1の場面を含め、決めなければならないチャンスだったことは、誰よりも当人が意識しているはずだ。
 
 5年前、「ディディエ・ドログバみたいに頼れる男になりたい」と語っていたルカクは、実質的な在籍は1シーズンだけながら「憧れのCF」と隣同士だったチェルシーのロッカールームで、「勝利への執念と責任感を学んだ」のだから。
 
「失敗は教訓にすれば良い」は、マルティネスの常套句。無論、成長著しいルカクは、エースとして勝利に導けなかったウェストハム戦の失敗をさらなる進化の糧とするだろう。一方、指揮官の発言とは裏腹に守備が改善されないチームは、ひと皮剥ける気配がない。
 
 5000万ポンド(約85億円)前後のオファーが、すでに届いているとも伝えられるルカク。チェルシーによる買い戻しの他に、マンチェスター・ユナイテッドやバイエルン・ミュンヘン行きが取り沙汰されている。
 
「エバートンのCFとして語る時期」も、今シーズンをもって終了となりそうだ。
 
文:山中忍
 
【著者プロフィール】
山中忍/1966年生まれ、青山学院大学卒。94年渡欧。イングランドのサッカー文化に魅せられ、ライター&通訳・翻訳家として、プレミアリーグとイングランド代表から下部リーグとユースまで、本場のサッカーシーンを追う。西ロンドン在住で、ファンでもあるチェルシーの事情に明るい。
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