15節を終えた時点でＡＺは勝点３４で３位。例年なら優勝争いをしている成績だが、今季はＰＳＶが破竹の勢いで15連勝中。２位フェイエノールトとの差がすでに勝点10に開いている。その強敵が次節、17日の対戦相手だ。

「こういう強いオランダのビッグクラブ相手にチームとして、個人として何ができるかがすごく大事だと思う。 僕らは圧倒的に若いチーム。僕もチームも失うものは何もない。ＰＳＶ戦は全員でチャレンジしたい」

　ＰＳＶの左サイドアタッカー陣は多種多彩。負傷のノア・ラン（オランダ代表）とロザーノ（メキシコ代表）はそろそろ復帰するころ。この２人がＡＺ戦に間に合わなくてもU-21ベルギー代表のフェルテッセンが控えている。今節のヘーレンフェーン戦（２−０）では、アメリカ代表の新鋭ＭＦティルマンを左サイドで抜擢した。彼らと対峙する菅原のプレーは楽しみだ。

「各国代表の素晴らしい選手たちと対戦するほど刺激になることはない。ひとつでもレベルの高い選手と戦うことによって自分が成長できる。100％集中しないとやられると思う。エールディビジのなかでも高いレベルの試合になると思います。（14日のレギア・ワルシャワ戦直後の）連戦ですがしっかり準備します」
 

　20日に行われるＫＮＶＢカップ、対ＨＨＣ（アマチュア）戦が、ＡＺにとって今年最後の試合。その後、菅原は元日に開催される日本対タイに臨む。

「アジアカップを見据えたうえで、最後のアピールチャンスになると思います。しかも日本は年末年始が特別視されている。皆さんも良い一年になるようなスタートを切りたいだろうし、僕自身ももっと飛躍しないといけない年になる。代表の一員として試合をする喜びを感じながら結果と内容にこだわりたい。最後のアピールの場だと思うので全力を注ぎたいです。

　先輩方の活躍を見て、僕らは日本代表になりたい、サッカー選手になりたいと思いました。少しでもサッカーを日本のメジャースポーツにするために、僕も代表選手として振る舞わないといけない。それが元旦という一年のスタートの素晴らしい日。非常に楽しみにしています」

取材・文●中田 徹

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