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「もっと上に行きたかった。歳も若くないので」失意の上田綺世、CL敗退後にこぼした本音「キャリアの中で一番のチャンスだった」【現地発】

カテゴリ:海外日本人

中田徹

2023年11月30日

「スコアとして残ったかどうかで、天と地ほどの差がある」

いい動きを見せたが45分間でノーゴールに終わった。(C)Getty Images

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 この敗戦により、フェイエノールトはグループEの3位が確定し、CLベスト16進出のミッションに失敗した。オウンゴールのCBルトスハレル・ヘールトライダ、CFヒメネスら、虚ろな表情のチームメイトから少し離れ、上田は何か考え事をしていた。

「なんかいろいろ考えてしまう。僕はあんまり感情も激しく出るタイプじゃないし、冷静に考えて常にプレーしている方なので、試合が終わった時に自分の中で何か考える時間が必要というか...。整理する、そんな時間でした」

 監督、選手たちは「アトレティコ・マドリー、ラツィオとのアウェーマッチで、フェイエノールトは試合を支配したものの、ことごとく負けてしまった。そのことが痛かった」と悔しがった。上田も「今日の試合もそうですが、アウェーでの勝点取りこぼしが痛かった」と語った。

「もっと上に行きたかった。歳(25歳)も若くないので、自分のキャリアの中でも一番のチャンスだった。まあ、“チャンス”と言っても、自分の試合に出てないと意味がないですけれど。(今回は)そういう貴重な場を逃してしまったのが悔しいです」
 
 メキシコ代表ストライカー、ヒメネスがエースとして君臨していることもあり、上田にとってフェイエノールトでの出場時間45分というのは、先発した10月4日のアトレティコ・マドリー戦(60分間)に次ぐ長いもの。久々に得た長時間の出場機会だった。

「出場時間と信頼を勝ち取りたい」

 それが3日前、エクセルシオール戦後に上田が語った言葉だった。アトレティコ・マドリー戦を見ると、動き出しの特徴はチームメイトたちから理解してもらえている。惜しいシュートもあった。しかしゴールを奪うには至らなかった。

「例えば『いい動きをした』というのと『1点取る』というのは雲泥の差がある。確かに『いい動き』だったかもしれないし、相手の隙をついてゴール前でボール触ったかもしれない。じゃあ、それがスコアとして残ったかどうかで、本当に違ってくる。そこには天と地ほどの差があり、そこに『惜しかった』は関係ない。『信頼』という点で言うとちょっと変わってくるし、多少の手応えはつかめてくるかもしれないけど、キャリアとチームの結果というところで言うと、そこには大きな差が生まれてくると思います」
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