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連載|熊崎敬【蹴球日本を考える】U-23優勝の意味。日本サッカーがアジアで積み上げてきた「強者の歴史」

カテゴリ:連載・コラム

熊崎敬

2016年02月03日

韓国戦の勝利は無形の「貯金」となって後世の日本代表を後押しする。

韓国戦での勝利は、後世の日本代表に「自信」という無形の財産をもたらすことになるはずだ。写真:佐藤 明(サッカーダイジェスト写真部)

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 クアラルンプールでは「サッカーのすべて」というサイトを運営する、リドワン、アフマドという若者に出会った。
 ふたりの口癖は「ヨーロッパではなく、日本を見習うべきだ」。彼らは驚くほどJリーグに詳しく、J2下位チームの情報もしっかりとフォローしていた。
 
 バンコクでも、日本とタイの試合が行なわれたばかりだったこともあって、多くのファンに「日本は強い」と称賛された。
 
 ACLや若年層の代表チームがアジアで勝てなくなってきているとはいえ、20年間で築き上げてきた強者のイメージは、今も確実に生きている。
 
 この歴史の蓄積は、対戦相手にだけ効くわけではない。
 
 1954年のスイス・ワールドカップで、旧西ドイツは初優勝を飾る。第二次大戦での敗戦の傷も癒えないなか、国際試合で4年間無敗のハンガリーを倒した決勝での逆転勝利は、「ゲルマン魂」と呼ばれるドイツ代表の勝負強さの根源となった。
 
 代表チームの勝利を目の当たりにした若い世代に、「我々は負けない」、「我々は勝てる」という強者の精神が自然と芽生え、それが受け継がれていくのだ。
 
 今日の勝利は明日の勝利を生み出す。強い韓国を逆転した素晴らしい勝利、無形の「貯金」となって後世の日本代表を後押しすることになるのだ。
 
文:熊崎 敬(スポーツライター)
 
◆イベント告知◆
本連載の執筆者、熊崎敬氏が2月5日(金)20時から原宿のサッカーカフェ「futbol & cafe mf」にて南米サッカーをテーマとしたトークイベントを行ないます。ワールドカップやコパ・アメリカの取材旅行にまつわるエピソードを、ぜひ聞きに来てください。
 
場所:「futbol & cafe mf」http://mf-tokyo.com
東京都渋谷区神宮前3-18-12
入場料:2,000円(ワンドリンク付き)
ご予約、お問い合わせは03-3401-5600
 
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