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連載|熊崎敬【蹴球日本を考える】U-23優勝の意味。日本サッカーがアジアで積み上げてきた「強者の歴史」

カテゴリ:連載・コラム

熊崎敬

2016年02月03日

アジアの人々は日本サッカーを尊重し、恐れている。

アジア制覇を成し遂げたU-23日本代表。育成年代では負け続けてきたとはいえ、いまだアジアでの日本は「強豪国」のイメージが強いようだ。写真:佐藤 明(サッカーダイジェスト写真部)

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 下馬評がそうだったように、私も正直なところ予選敗退を危惧していた。本大会出場を果たしたものの、韓国に勝てるとは思えなかった。言うまでもない、リオ五輪のアジア最終予選のことだ。
 
 このチームは強くない、本大会出場を果たした過去5大会のチームに比べて見劣りすると考えていた。
 韓国戦は3点差、4点差の惨敗も頭をよぎった。最終ラインが無防備なくらい背後を取られていたからだ。
 
 それでも日本は逆転し、アジア王者となった。それは手倉森監督の起用に加えて、ショートカウンターを基調とした現実的な試合運びの賜物といっていい。
 
 だが、この優勝で私が痛感したのは、優れた采配や戦術のことではない。日本サッカーの積み重ねてきた歴史の重みだ。
 
 1993年のJリーグ発足以降、日本サッカー界は飛躍的な成長を遂げ、アジアの強豪の座に君臨してきた。
 ワールドカップ5大会連続出場、リオを加えれば五輪は6大会連続出場、さらにアジアカップは7大会中4度優勝。これはもう、盟主といっても過言ではない強さである。
 
 日本で暮らしているとなかなか実感できないが、アジアの人々は私たちが考える以上に日本サッカーを尊重し、恐れている。
 
 カタールで行なわれた2011年アジアカップ、その準々決勝で日本は開催国に3-2と逆転勝ちした。
 地元の人々は悔しがっていたが、それでも多くのファンは晴れやかな表情を浮かべていた。このとき地元の記者が口にしたひと言が強く印象に残っている。
「日本に善戦したんだから、それだけで十分だよ」
 そう、アジアの多くの国にとって、日本は善戦するだけで満足するような強者なのだ。
 
 今予選のグループリーグが行なわれている時、私はマレー半島を旅していた。その中でも日本の強さを実感することになった。
 
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