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現地紙コラムニストが綴る――武藤嘉紀のブンデス挑戦記「なぜヨッチはスタメン落ちしたのか?」

カテゴリ:連載・コラム

ラインハルト・レーベルク

2016年01月28日

「M&M」揃って残留へ

リーグ戦は3試合連続で無得点に。深刻なゴール欠乏症を克服するためには、この武藤(左)とマッリ(右)のM&Mの奮闘が欠かせない。(C)Getty Images

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 シュミット監督は1月26日の会見で、「私はまた、まったく同じ11人でスタートさせるだろう」と語った。

「上背があって力強いコルドバが前線に欲しかった。ハイロを左ウイングで先発させたのは、守備面での貢献度がヨッチ(武藤の愛称)よりも高いからだ。好調のインゴルシュタットを相手に、まずは自分たちのゴールを守ることが大切だった」

 前半戦の最後の7試合で武藤は「1得点しか決めていない」。これも少なからず影響したようだ。シュミット監督は「ヨッチの軽快で即効性のあるプレーをゲーム終盤で活かしたいと考えた」と付け加える。だが、1点はあまりに遠かった。

 守備的な戦術を敷く相手だと、おのずとボール支配率は高まるが、中央のスペースは限定される。その場合、武藤はウイングで起用したほうがベターだと指揮官は考えているのだ。だが次のホームゲームは、ハイプレッシャーを仕掛けてくるボルシアMGが相手。武藤がふたたびCFの先発を飾る可能性は高い。

 現在の武藤への評価を問われた監督は、「イングランドからのオファーを迷うことなく突っぱねた。私がヨッチをどう評価しているかは、それだけでも十分分かるだろう。とんでもない額だったがね」と回答した。移籍金が2000~2500万ユーロ(約28億~35億円)のオファーを拒否したと言われている。攻撃の要マッリのドルトムント流出も回避。「M&M」の名コンビを、ひとまず今シーズンいっぱいは楽しめそうだ。彼らの活躍なくして、マインツが抱える得点力不足の解消は望めない。

文:ラインハルト・レーベルク
翻訳:円賀貴子

【著者プロフィール】
Reinhard REHBERG(ラインハルト・レーベルク)/『ライン新聞』で1987年から27年にわたってマインツの番記者を務める。現在はフリーで、「マインツァー・アルゲマイネ新聞」のコラムニストを務める一方、監督業を志す指導者に向けたコーチングも行なっている。マインツ出身、57年7月30日生まれ。
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