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中国の育成年代を熱血指導。「サッカーが好きか?」と問いかける日々。西谷冬樹、53歳。「誰もやっていないことをしたい」と意欲を燃やす

カテゴリ:ワールド

松尾祐希

2023年08月17日

横浜のトップチームの練習も見学

今夏には日本遠征を実施。選手たちに貴重な経験を積ませることができた。写真:松尾祐希

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 プレー面でも大きな違いがある。

「(サイズはめちゃくちゃある一方で)ステップワークがまだまだ。切り替えのスピードも中国国内ではある程度速いけど、対戦相手が遅いのである程度はできてしまう。中国のサッカーはプレッシングの概念があまりない。僕たちのチームはまだあるけど、基本的には引いて守ることが多いんです。日本のチームと対戦すると、前からどんどん来るので判断を奪われてしまい、技術が出せなくなる。切り替えと判断のスピードはもっと上げないといけない」

 そうした違いを知るべく、コロナ禍で行なえていなかった日本遠征を今夏に就任後初めて実施できた。8月上旬に日本のU-18年代の強豪チームが集まる和倉ユース大会に参加し、終了後は日大藤沢、横浜ユース、鹿島アントラーズユースとのトレーニングマッチを組んだ。また、空いた時間には横浜のトップチームの練習を見学するなど、2週間の遠征で未知との遭遇ができる環境を整えたのだ。

「国際大会で通用するチームを作るためには、定期的にアジアのトップランカーである日本に来て、戦う経験を積む。スタンダードを上げて、次は違いを出していく。彼らは高さがあるけど、ロングボールの競り合いが得意ではない。相手のほうがちゃんとボールに当てて前に弾いているし、コーナーキックとかでもそうだけど、先に触られている。優位性をどうやって活かすか。空間認知能力やヘディングの技術を高めていくとか、出し手のクロス精度やマークの外し方などをしっかり学べば、優位性は活かせると思う」
 
 和倉ユース大会はグルーステージで敗退するなど思うように結果を残せなかったが、幸いチームには6月のU-17アジアカップに中国代表として出場した選手が数名いる。U-18年代でも2年後のU-20ワールドカップを目ざせるタレントも多い。チームは昨年中国の全国大会で優勝するなど、広州足球倶楽部(旧・広州恒大)、山東泰山足球倶楽部(旧・山東魯能)といった育成年代の2強に割って入るだけの力を付けてきた。

 西谷氏はそうした選手たちをいかに育て上げていくのか。中国で成功した日本人指導者はまだいない。「誰もやっていないことをしたい」と笑顔を見せた西谷氏は、異国の地で先駆者になりたいと情熱を燃やす。中国で刺激的な日々を送りつつ、選手のために今日もまたグラウンドに足を運ぶ。

取材・文●松尾祐希(サッカーライター)

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