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「盛り上がりが違う」冬の選手権出場を転機に“サッカーの町”にも変化! 新生・国見が真の名門復活にかける秘めた想い【総体】

カテゴリ:高校・ユース・その他

松尾祐希

2023年07月29日

「国見に対する見方はちょっとずつ変わってきた」

国見の主将・平田(5番)が鉄壁ディフェンスをリードする。写真:松尾祐希

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 また、先輩たちが昨冬の選手権で結果を残したことで、街の雰囲気が変わった点も選手たちの刺激になっている。

「盛り上がりが違う。やっと全国に帰ってきたという雰囲気が国見町全体にある。今回インターハイにも(久しぶりに)出場できたし、続けて出ることによって、町の人もそうですし、学校もそうですけど、国見に対する見方はちょっとずつ変わってきたと感じている」(木藤監督)

 その結果、県内リーグでは8勝1分の負けなしで首位。インターハイ予選も接戦を制し、決勝では長崎日大をPK戦で振り切って全国切符を手に入れた。昨年の選手権出場を境に高まっていた応援の熱も、今回のインターハイ出場でさらに高まったという。

「保護者だけではなく、地元の人たちがすごく応援してくれているのを感じる。(インターハイ出場が決まると)町中に応援の横断幕を貼ってくれましたし、近くの保育園でも子どもたちが応援してくれる。そこは本当に感謝の気持ちしかありません」(平田)

 昨年の先輩たちが繋いでくれたバトンを絶やすわけにはいかない。キャプテンの平田はチームを代表して、想いを代弁する。

「去年の結果を超えるっていうのが大前提にある。昨年は選手権でベスト16まで勝ち上がったので、今回のインターハイはもちろん優勝を目ざしているけど、ベスト8やベスト4といった結果を最低でも残せるように、一つひとつ壁を超えていけるように頑張っていきたい」
 
 名門校復活に向けて、道のりはまだ半ば。日本一のタイトルを手にして、初めて復活したと言える。

 次戦の相手は奇しくも国見OB・植田洋平氏が率いる帝京五(愛媛)。しかも、木藤監督にとっては2学年上にあたり、高校時代にお世話になった先輩でもある。「国見高校の先輩である上田さんのチームと対戦できるのも楽しみ」と話した指揮官が率いる“新生・国見”は、新たな伝統を作るために真夏のビックトーナメントを戦い続ける。

取材・文●松尾祐希(サッカーライター)


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