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現地紙コラムニストが綴る――武藤嘉紀のブンデス挑戦記「マインツ指揮官が“ヨッチ”に寄せる信頼」

カテゴリ:連載・コラム

ラインハルト・レーベルク

2015年12月24日

狭まる武藤包囲網。

ウイングで起用された時に、武藤は改めてインテリジェンスを問われることになりそうだ。 (C) Getty Images

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 武藤は年内最後の2試合で無得点に終わった。しかしシュミットは、「メンタル面で疲れが見えた。さらに日本代表に参加するため、長距離移動をこなしてきたことも忘れてはならない」と“不振”のアタッカーを擁護。さらに、10節ブレーメン戦でDFとの激しい競り合いで足を痛め、「それからの彼は痛み止めを必要としていた」という事実を明かした。

 そして指揮官は、武藤に対する周囲の変化を次のように分析した。

「ヨッチのプレーを敵は研究してきている。ディフェンスラインの裏へ素早く飛び出す動きや、左サイドから切れ込んで右足でゴールを狙うプレーは、特に警戒が強くなっているよ」

 狭まる敵の包囲網をかいくぐるため、後半戦の武藤にはさらなるレベルアップが求められる。シュミットはウィンターブレイクを利用し、武藤に戦術面の指導を行なうという。

 またコルドバのCF起用に算段が立てば、武藤を4−2−3−1の左ウイング、もしくは4−4−2のセカンドトップに据える可能性がある。

ウイングとしてプレーする場合、武藤はディフェンスを学ばなければならない。相手のボールホルダーへのプレッシングに加え、自軍のSBが攻め上がってできたスペースをカバーするなど、これまで以上に長い距離を走る必要も出てくるだろう。

 ただ、指揮官は何も心配はしていない。「ヨッチならウイングでプレーするコツをすぐに習得できるはずだ」と、厚い信頼を寄せている。

文:ラインハルト・レーベルク
翻訳:円賀貴子

【著者プロフィール】
Reinhard REHBERG(ラインハルト・レーベルク)/『ライン新聞』で1987年から27年にわたってマインツの番記者を務める。現在はフリーで、「マインツァー・アルゲマイネ新聞」のコラムニストを務める一方、監督業を志す指導者に向けたコーチングも行なっている。マインツ出身、57年7月30日生まれ。
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