汗かき役が減った陣容で課題が露呈
ここで今季の編成に目を向けると、伝統的にフィジカルよりボール扱いに長けた選手が多いことに加え、新加入のFWイッサム・ジェバリ、MFネタ・ラヴィという外国籍選手もボール保持のなかで特長が出やすいタイプを集めた。
DF半田陸は高い強度を発揮しているが、チーム全体として強度面が持ち味、という選手は特に中盤より前には少ない。昨季はゴール前でFWパトリック(現・京都)の存在が大きく、中盤ではMF齊藤未月(現・神戸)の労を惜しまないプレーが終盤にかけてチームを支えた。
しかしチームのために走るのをいとわなかった汗かき役が減った陣容で、クロスに飛び込む人数が不足、攻守の切り替えで後手に回るなどの課題も露呈している。
また、多国籍な外国人選手が最大5人(ジェバリ=チュニジア、ダワン、ファン・アラーノ=ブラジル、ネタ・ラヴィ=イスラエル、クォン・ギョンウォン=韓国)もピッチに立つ状況も、言語の問題で細かい意思疎通が進んでいかない理由にも映る。
MF石毛秀樹らポジショニングに優れた選手の起用で何とかバランスを取ろうとする苦心が見られるが、まだ現時点ではその最適解は見えてこない。
DF半田陸は高い強度を発揮しているが、チーム全体として強度面が持ち味、という選手は特に中盤より前には少ない。昨季はゴール前でFWパトリック(現・京都)の存在が大きく、中盤ではMF齊藤未月(現・神戸)の労を惜しまないプレーが終盤にかけてチームを支えた。
しかしチームのために走るのをいとわなかった汗かき役が減った陣容で、クロスに飛び込む人数が不足、攻守の切り替えで後手に回るなどの課題も露呈している。
また、多国籍な外国人選手が最大5人(ジェバリ=チュニジア、ダワン、ファン・アラーノ=ブラジル、ネタ・ラヴィ=イスラエル、クォン・ギョンウォン=韓国)もピッチに立つ状況も、言語の問題で細かい意思疎通が進んでいかない理由にも映る。
MF石毛秀樹らポジショニングに優れた選手の起用で何とかバランスを取ろうとする苦心が見られるが、まだ現時点ではその最適解は見えてこない。
今季、Jリーグでは開幕から出遅れた鹿島が伝統のスタイルに立ち返り、横浜FCも守備に軸足を置いたスタイルにシフトチェンジして浮上した。G大阪も昨季途中、松田浩監督(現・J3宮崎)のもとでソリッドな4-4-2に転換して守備ベースの戦いで勝点を積み、残留にこぎ着けた。
しかし現状のチームを見ると、鈴木優磨ら馬力ある2トップで前線からの圧力を発揮する鹿島や、昨季J2を制した3バックに回帰した横浜FCのように、確固たる立ち返る場所があるわけではない。
ポヤトス監督は自身のポリシーを貫く覚悟で「ロマンチックな部分と同時に、あとはどんな選手がいるか。フィジカル的にそこまで強くなくても、ボールを持つのが上手い選手たちと自分はよく戦ってきた。ガンバ大阪の選手たちに、アトレチコやアビスパ福岡のような戦いが合うとは思っていない。私はクラブから与えてもらった選手と戦う。このクラブには、自分の考えと合う選手が多くいると思っています」とうなずく。
今季、神戸が首位を走るように、欧州にならってフィジカルの要素が強まる傾向があるJリーグの中で、ロマンを貫いた先にある未来を見ていたい思いはある。しかし、プロの世界ではタイムリミットがあるのも現実。これ以上結果が出なければ、J1残留を最優先とした現実路線に、クラブが舵を切る可能性は十分にある。
残り少ないチャンスを活かし、ロマンを追い続けることができるか。ここが今シーズンの大きな分岐点と言えるだろう。
取材・文●金川誉(報知新聞社)
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しかし現状のチームを見ると、鈴木優磨ら馬力ある2トップで前線からの圧力を発揮する鹿島や、昨季J2を制した3バックに回帰した横浜FCのように、確固たる立ち返る場所があるわけではない。
ポヤトス監督は自身のポリシーを貫く覚悟で「ロマンチックな部分と同時に、あとはどんな選手がいるか。フィジカル的にそこまで強くなくても、ボールを持つのが上手い選手たちと自分はよく戦ってきた。ガンバ大阪の選手たちに、アトレチコやアビスパ福岡のような戦いが合うとは思っていない。私はクラブから与えてもらった選手と戦う。このクラブには、自分の考えと合う選手が多くいると思っています」とうなずく。
今季、神戸が首位を走るように、欧州にならってフィジカルの要素が強まる傾向があるJリーグの中で、ロマンを貫いた先にある未来を見ていたい思いはある。しかし、プロの世界ではタイムリミットがあるのも現実。これ以上結果が出なければ、J1残留を最優先とした現実路線に、クラブが舵を切る可能性は十分にある。
残り少ないチャンスを活かし、ロマンを追い続けることができるか。ここが今シーズンの大きな分岐点と言えるだろう。
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